-63kg

K-1MAX-63kg開幕戦の敗因

今更ながら5・2K-1MAX-63kg開幕戦のマッチメイクについて、私としては珍しく後出しジャンケン的な批評をさせてもらう。

7・5決勝トーナメントにおいて元全日本キック王者の肩書を引っ提げたナオキックを才賀紀左衛門が破り、「甲子園は強いやろ」と下剋上宣言。

いや、それを下剋上と思うのは、余計な先入観を持つ我々だけであり、才賀からすれば一連の発言どおりK-1においては元々自分が上だという見解が正直なところなのだろう。

キックボクシング王者vs.K-1甲子園。

このアングルをなぜ開幕戦に持って来なかったのだろうかと、先に立たない後悔に苛まれているのは私だけではあるまい。

もし、そのアングルを開幕戦に適用していれば、テレビ中継でダイジェスト扱いになったいくつかの捨て試合など生まれずに済んだのだ。

谷山とか卜部兄弟に嶋田。彼等のニュージェネレーションパワーを全く活かせなかったのが開幕戦の敗因。

まぁ、私ですら思い付かなかったアングルだ。様々なしがらみに捕われながらマッチメイクせざるを得ない主催者にそれを求めるのは酷だろう。

しかし、開幕戦の惨敗を反省し、そのアングルをこれから前面に押し出すことは可能だ。

谷川EPがそれに気付かないならば、RISEやKrushでそれをやってしまえば良いと思う。



》君もweb新幻想を考えてツイートしよう!

宮田和幸に舐められたK-1

どの口が言うかぁぁぁ!?って感じna宮田のブログです。7月8日のエントリー(一部抜粋)をご覧ください。

でも63Kgなら本当に自信がある。

それはK―1でも。トーナメントでてる選手でもやれる自信がある

できることなら渡辺選手とはやりたくなかった。

理由は相手のパンチが危険すぎるってのと、自分は本当はパンチのが得意だし、たださすがに日本チャンピオンとでは技術に差がありすぎるしって感じだから。


K-1ファンからすると、ナベカズとのリザーブマッチの試合内容をどう受け止めたかでこの発言の評価も違ってくるだろう。

・ナベカズから2回のダウンを奪ったことは大いに評価できる。

・逆に、ダウンを奪い返された後はクリンチで時間稼ぎをしたのは大きなマイナス。倒し倒されの好勝負が台無しになった。

・案の定、最終ラウンドにスタミナが完全に切れた。

私からすると、百歩譲って、総合の選手の割にはよく頑張ったという程度。

「1日7kgの減量は筋肉質の自分にしかできない芸当。筋肉は水分いっぱいため込んでるからね!」みたいな宮田節はいくら吹かしても構わないが、少しわきまえて欲しいと思う。

谷川EP総括を受けて

7・5K-1MAXの谷川EP総括を読んだ。

いつもの大会の総括にはツッコミどころが散見されるが、今回は納得できる内容ばかりだった。それは、今大会が何ら虚飾する必要もないくらいに素晴らしい成果をあげられたことの証でもある。

それでは、EP総括を点検してみよう。



「松本選手や裕樹選手も負けっぷりがよかったし・・・」

これはまた馬鹿正直な感想だ。K-1ファイターとして世に出るためには、負けっぷりに色気があることも重要であることは、当ブログでも何度も書いてきたことだ。K-1最大の魅力がKOシーンであることは言うまでもないのだから、その色気が重要であることは言わずもがなである。

逆に駄目だったのがリザーブマッチの宮田。先に2つダウンを奪いポイントで優勢だった宮田は、最終ラウンドにダウンを1回奪い返されると、KO負けを恐れてクリンチで時間稼ぎをし、辛うじて判定勝利を手中に収めた。何の価値もない勝利だ。

しかも、地上波中継ではこの試合を番組冒頭にフルラウンド流したらしいが、それが視聴率が振るわなかった大きな要因だろう。あんな試合にチャンネルを合わせたままにするのも余程の物好きしかいない。

ただ、大会進行中に番組がスタートするという中継形態のため、あらかじめ番組構成(まずは渡辺の試合をフルラウンド流すこと等)を概ね決めておかねばならなかったのだろうが、それが完全に裏目に出てしまった。これについては後日改めて言及したい。



「大和選手、久保選手、紀左衛門とか、若い選手がキック団体のメーンイベンターに勝ったのがよかったし、そういう世代が63キロを面白くしていってもらえれば。」

才賀も強調していた「世代交代」だが、古くから全日本キックでメインを張って来たナオキックが完敗したことで、その印象が否応にも強まった。それを象徴したシーンが、試合後の肩叩き。これ以上落ちないだろうというくらいに肩を落として立ち尽くすナオキックを肩叩きした才賀のGJ。カメラに向かってきれいなままの太ももを見せつけるアピールも秀逸だった。

さらに才賀は、退場しながら放送席のHIROYAに「(子園は強いやろ!」とアピール。全日本キックの看板を背負って試合に臨んだナオキックが、甲子園ファイターに完敗したのだ。「甲子園は強いやろ!」発言に誰が異論を唱えられようか。

才賀vs.ナオキックは、まさにキックボクシングがK-1甲子園に敗れ去った歴史的な試合となったわけだ。正直、私もK-1甲子園ファイターの実力を侮っていた。さすがの才賀もナオキックには苦戦するだろうと。とんでもない話だった。

しかし、これでK-1におけるナオキックの商品価値が0になったわけではない。才賀とのリベンジマッチ実現を標榜し、それに向けてのチャレンジマッチを泥臭くこなしていく姿は観客と視聴者の心に留まるはずだ。

ただ、このようなリベンジロードを主催者がお膳立てしてくれる保証はない。むしろ与えられない可能性の方が高いだろう。

だったらナオキック自身がアクションを起こさねばならない。さて、どう動く?


※ナオキックのリベンジロードについては、私もナオキックを一押ししてきた責任もありますので、今後のエントリーで具体的な内容を提案していこうと考えております。



「63キロは来年世界大会をやりたいです。今後はRISEやKrushと協力して選手に経験を積ませながらやっていく形にしたい。大和選手や久保選手は70キロの選手以上に世界に通じると思うので楽しみです。」

世界レベルの-63ファイターを作り上げていく作業をどうするか?

未知の強豪を発掘したり、キックの団体で活躍している外人選手を招聘したりするのが一般的な手法だと思うが、最も手っ取り早く、なお且つ刺激的なのが、-70ファイターを-63に転向させることだ。

これは以前にも書いたことだが、例えばマイク・ザンビディスは格好の存在。もともと60kg台半ばのウェイトでMAXに出ていたから、わずかな減量で-63への転向が可能なのだ。身長180cm超の選手が増えてきた-70においては、これまで以上に体格的なハンデを背負うことになるザンビディスにとってもこの転向は渡りに舟のはずだ。

ブアカーオの同様。体格的ハンデもあってか近頃成績が振るわない彼も、-63では水を得た魚のように再生するはずだ。

さらに、初期のK-1MAXやHERO'Sで活躍したレミギウス・モリカビュチスや、-70では小柄な部類に入るイム・チビンや"アーツの愛弟子"リーロイ・ケスナーも、パフォーマンスを最も発揮できる舞台として-63を選ぶ可能性は十分にある。総合・南米枠としてマルロン・サンドロ投入も面白そう。2戦連続で相手を失神させた脅威のパンチをK-1で発揮してほしい。

大和哲也(日本)
久保優太(日本)
マイク・ザンビディス(ギリシャ)
ブアカーオ・ポー・プラムック(タイ)
レミギウス・モリカビュチス(リトアニア)
イム・チビン(韓国)
リーロイ・ケスナー(オランダ)
マルロン・サンドロ(ブラジル)

以上で一通りの世界大会を催すことも可能だろうが、この中から1人をリザーブに回して(レミーガ?)、代わりに未知の強豪を参戦させれば完璧だろう。



「視聴率は9%台でよくありませんでした。内容的には評判よかったしコア層の評価もすごく高かったのですが、マスとコアの間で興味が離れてしまっていて、マスにどう届けるかが今後の課題です。いい試合だったのにそこは難しいですね。でも、見に来てくれたTBSの局長クラスの方々の評価はメチャクチャ高くて、それはよい材料です。」

マスに届けるための方策は、K-1心中の中でいくつも提案している。頭を使えば良いだけだ。



web新のツイッター。佐藤嘉洋選手からRTがありました。

yoshiHEROsato 29ー29だったのが岡林さんというのも言い間違いらしい。試合終わった直後岡林さんが、控室に飛んできて『僕の採点は30ー28ですのでドローなのは違うジャッジです』と言いに来た。 RT @K1_webshin:ジャッジの集計って小学校低学年レベルの計算だと思う。どうやったら間違えるの…

選手の生の声が聞けるツイッター。今更ながら、なかなかのツールだと思い始めてますよ〜!(笑)

web新のK-1MAXスカパー観戦記 〜ナオキックの終戦記念日〜

スカパーで生観戦。大急ぎで帰宅し、何とか-63kgの第1試合に間に合いました。

さぁ、本来ならば22時過ぎにアップできた観戦記ですが、地上波を楽しんでいる庶民の方々に配慮して、その放送終了後にアップしましたよ〜!


------(-63kg準々決勝)-----


<○松本(TKO)上松×>
第1ラウンドは上松が額から流血したこと以外はほぼ互角の展開だったが、ジャッジは三者とも10-9で上松。差が開かなかったら10-10のイーブンでも良いんだぞ。露骨な上松贔屓w

さらに面白かったのは、松本がダウンを奪った第2ラウンドに10-9をつけたジャッジが1人いたこと。10-9にするほど上松が盛り返したとは思えなかった(笑)

そして迎えた第3ラウンド。上松をコーナーに追い込んで松本が滅多打ち。上松の挽回を待つレフェリーだったが、どうしようもなくなり遂にストップ。

いきなりK-1MAX臭の漂うスタートになった。

松本が打ち合うならば上松勝利と予想したが、松本は打ち合いはしなかったな。リーチ差を生かして安全圏からジャブを突き続け、その合間の飛び膝でペースを掴んだ。松本が勝つべくして勝った試合。



<○久保(判定3-0)尾崎×>
尾崎は終盤までほとんど回転技を出さなかった。最終ラウンド後半でやっと繰り出したが、このままでは判定負けするだろうと一か八かで出しただけ。もちろん完璧に見切られていた。尾崎は見切られるのが分かっていたから出さなかったのだろうが、オーソドックスなパンチとキックの攻防も完全に久保ペース。

相手の戦闘力を見切った状態で試合をする快感を久保は十分に味わっただろう。ノーダメージで準決勝へ。



<○才賀(判定3-0)ナオキック×>
般若の面を左顔面に装着して花道に登場したナオキック。私は結城師匠の天狗の面を思い出しましたよ。そしてナオキックがリングインして刀を見せ付けると、才賀は鼻を摘んでくさいくさいポーズ(笑)

さて、試合開始!才賀の右ストレートがヒット!ナオキック、ダウン!!勝敗予想で才賀の力んだパンチを指摘したが、開幕戦からかなり修正してきたな。さらに、ナオキックの中途半端なジャブ、あるいはその引きの遅さをしっかりとインプットしていた。勝敗予想に書かなかったことだが(今朝の出勤前と昼休みに大急ぎで書いたため。)、そこは狙い目だと思っていた。

第1ラウンドはその後も不敵な笑みでナオキックをおちょくるように戦い続けた才賀。ジャッジはもちろん三者とも10-8で才賀。

第2ラウンドはほぼ互角の展開だったが、終了のゴング直前に才賀が飛び後ろ回し蹴りを見事にヒットさせ、ナオキックよろめく(欽ちゃん走る、みたいな)。10-9で才賀を支持したジャッジが2人いたかな?

最終ラウンドはナオキックが微妙に押し返したかなと思ったが、時既に遅し。圧倒的大差の判定勝ちで才賀が準決勝進出。

いや〜、私はナオキックを買いかぶりすぎていた。何が残念かって、あの掴み。あんだけ才賀に「抱きつかんといて」と釘を刺されていながら掴み三昧。本当にナオキックを見損なった。そんなに首相撲やりたいならばキックボクシングを続けてれば良いじゃないか。

あまりにも腹が立ったから、その旨をナオキックのブログに書き込んでくるわ。多分、しょっぱい検閲を経て非公開にされるだろうが(※閉会式後のノーサイドを見て思いとどまりましたw)。

掴むなと言われても掴むしか道がない。今日はそんなナオキックの終戦記念日。



<○大和(KO)裕樹×>
大和の入場テーマは『宇宙戦艦ヤマト』のテーマ。これは寒い。これで裕樹が『勇気100%』で入場してたら目も当てられなかったぞ。

しかし、試合内容はその寒さを補って余りあるものだった。ファイヤーも尊敬の念を込めて評価していたが、大和が圧倒的に強かった。

とにかく落ち着き払って防御し、冷静沈着にパンチを当てる大和。どんな素人でも開始30秒で大和の勝利を確信したんじゃないかな。それくらい大和が磐石の試合運びを見せた。見せつけた。

最後はパンチの連打で裕樹をよろめかせたところに追撃のフック一閃。これを秋山が出来ればレーベンに勝てたんだよなw

大和、完全KOで準決勝へ。



<○宮田(判定3-0)渡辺×>
勝敗予想で私は、渡辺は蹴りの防御を上達させた程度だろうと書きましたが、そんなことはなかった。自ら蹴りを出しまくる。まさに攻めは最大の防御なりか、サウスポーの宮田の前足狙いか。

しかし、第2ラウンドに渡辺がローキックを効かされてダウン。最終ラウンドには宮田のミドルキックで再びダウン。解説ではつま先が突き刺さったとのことだったが、まさか宮田が三日月蹴りをマスターしていたなんてことはあり得ないだろう。

しかし、2度のダウンを奪われて後がなくなった渡辺がにわかにパンチを振り回し始めると、宮田の顔面を捕らえて逆にダウンを奪取。その後は宮田が組み付いてお茶を濁す展開。エキサイトし過ぎた私は、46型テレビの50cm前に直立して渡辺に声援を送りましたよ。

宮田には警告が出されたが、あの悪質さは減点ものでしょう。見ているこちらもすごくストレスが溜まりましたよ。あそこは潔く打ち合って、その結果として逆転KO負けを喫したとしても良しとせな。それがK-1の醍醐味なのだから。

宮田の抱きつきがこの試合を台無しにしてしまったわけだが、宮田は悪くない。よく頑張った。悪いのは主催者の人選。宮田にK-1をやらせれば、こうなることは予想できるはずだから。


-----(-70kg Final16)-----


<○自演乙(判定2-0)ジダ×>
自演乙、注目の入場は第4の使徒(テレビ版では第3の使徒。そんな注釈いらないってw)。ARは何ら面白さを感じなかったが(画質荒いし)、エヴァ好きの娘は大喜びでしたね。

自演乙はイマイチだったなぁ。見ている側の印象としては、16オンスのグローブを着けてパンチを打ってるような感じ。ガードを打ち抜くようなシャープさが微塵も感じられなかった。

そして試合は地味に進行し、第2ラウンドはジダが1ポイント取ったが、最終ラウンドに自演乙がカウンターの膝蹴りをヒットさせるなどして三者が自演乙を支持。2-0で自演乙の判定勝利となった。

テレビ的には美味しくない試合でしたね。終盤、ジダの失速が明らかだったので、できれば延長できっちり仕留めさせたかったな。



<○佐藤(判定2-0)山本×>
第1ラウンド。静かな展開。目に付いたのはリーチ差を生かした佐藤のパンチ。ワンツーで山本がよろめく場面も。ジャッジは2者が10-9を付けたようだ。イーブンにしたジャッジは首にしろ。

第2ラウンドも佐藤のパンチが顔面を捕らえる。山本が大振りのフックを出そうとして溜めたところにバスン。シュールな画だ。

第3ラウンド、後のない山本が捨て身のパンチで突進すると、それを甘んじて受けてしまう佐藤。もっとリングを広く使えば被弾しないのに!と、佐藤に頼りなさを感じた。

残り10秒あたりから山本は泣き顔のような表情で迫る。そこが嫌い。

判定は2-0で佐藤。2-0ですよ。何それ?ドローにしたジャッジは誰?吊るし上げて欲しいよ。馬鹿もいい加減にしてほしいよ。

FEGはどんな人材を使ってるんだ?わざわざ京都から久保坂氏を呼んでるくらいだから、ジャッジが出来る人材がいないんだろうな。何だったら私がツイッターでジャッジをしてやっても構わないけど。


-----(-63kg準決勝)-----


<○久保(KO)松本×>
左ハイキックで秒殺。凄い。想像を絶する勝ち方。

この試合の印象としては、久保と松本の戦い方が対極的だったことが挙げられる。ダッキングで相手の攻撃を封じる久保の柔軟さ、洗練されたスタイルに比べて、松本は古めかしいキックボクサーそのもの。立ち木のようにも見えた。

久保はこの勢いで優勝しそうだ。上松はデコイだったのか・・・



<○大和(KO)才賀×>
試合前から大和の勝利は予感していた。才賀は、ナオキック戦の残り10秒のところで飛び後ろ回し蹴りをかけ逃げして時間稼ぎした時点で本日の予定は終了だったのだ。

決着は第1ラウンドに訪れた。才賀の大振りの左アッパーに大和が左フックを合わせる。這いつくばる才賀。カウントを途中で止め、才賀を介抱するレフェリー。

でも仕方がない。前述したように才賀紀左衛門は1試合目で全てを出し尽くし、K-1をK-1足り得るものに昇華してくれたのだ。彼を本日の第一功労者に認定するよ、私は。本当にありがとう。

一方の大和。この男は怖いね。新沼謙治並に恐ろしい目をしているよぉ。


-----(-70kg Final16)-----


<○クラウス(判定)中島×>
判定まで耐えた中島だが、とても誉められた内容ではない。

中島がどこに勝機を見出そうとしていたのか、それが全く伝わらなかった。

それに中島は体が小さ過ぎる。クラウスと比べると、とても同じ階級の選手には見えなかった。腕も体幹も細過ぎたよ。山本もそうだが、-63が適性と違うか?

煽りVの中に、公園で練習しているところに女性ファンから声をかけられてニヤついてるシーンがあったが、もうニヤニヤなんてするなよ。そんなもんかと思われるからな。K-1ってのは負けてニヤニヤするほどに軽いものなのかと。ファンにそれを見られるならまだ良い。この成す術ない敗戦をたまたまテレビで目にした一般人には絶対に見せるべきものじゃないぞ。

一方のクラウスはさすがの存在感。そこにいるだけでK-1の華やかさを感じる。主催者も外国人を上手く活用するようにして欲しいね。ディレッキーだかボヤッキーだか訳の分からない外国人にダラダラと試合をさせるようなことをしてはならない。金の無駄だ。


-----(-63kg決勝)-----


<○大和(KO)久保×>
決勝のカードは予想どおり久保vs.大和。

『宇宙戦艦ヤマト』のテーマを3回も聞くと、さすがに「もういいよ」となるね。CR宇宙戦艦ヤマトだったら、この曲を何回聞いても構わないけど。

いや〜、決勝戦に相応しい凄い試合でした。言葉がないね。

第1ラウンドにいきなり久保がダウンを奪ったが、その後に久保が勝ち急いだことが裏目に出た。経験不足というか若さが出たのかな?久保が攻め一辺倒になると、持ち前の防御力の高さが無くなり、逆に大和のパンチが久保を捕らえ始める。かろうじてダッキングで逃げる久保。

しかし、最終第3ラウンドになると足取りもおぼつかなくなり、2度目のダウンを奪われて万事休す。レフェリーが即座にカウントを止めた。

一時は勝利を手中に収めたかのように思えた久保としては、今夜は悔しくて眠れないだろうが、この敗戦でさらに強くなるはず。1年後に再戦をしたら久保が勝つような気がする。

そして閉会式。大和と久保、才賀のスリーショットが眩し過ぎるお。セレモニーが終わると才賀がナオキックに一礼し、2人が会話を始めた。胸を撫で下ろす気分になった。解説席ではHIROYAが「ボクも割り込みたい」とコメントしたが、割り込む余地は全くございませんよ、と。

おっと、閉会式の締めとして再び『宇宙戦艦ヤマト』のテーマが流された。まさかの4度目w

さぁ皆さん、今日のK-1MAXはいかがでしたでしょうか?大成功と言えるんじゃないですか?もし視聴率が振るわなかったとしても、今日-63kgトーナメントを目撃した視聴者は間違いなくリピーターになるはず。確実に播種は成されましたよ。これは何年も前からこの階級の設立を訴え続けた私の勝利でもありますよぉ!

では、最後に本日の私的MVPを発表したいと思います。

松本の奥さんです!(キッパリ)



≫試合結果の速報はもちろん控えた(笑)web新のツイッター

才賀紀左衛門を拝め!

ぃゃはは、先ほど娘をスイミングスクールの体験・入会申し込みに連れて行き、フロントで手続きをしていたら、そこに支配人が登場。その支配人は、私がそこのジムで筋トレやっていた時のトレーナーで、いつの間にか出世していたわけ。

そしたら支配人が受付嬢に「こちらのお客様は私の紹介ということで入会金無料で、(購入済みだった水着などの)教材費も全額お返しして」と言ってくれて)^o^(

十年前の話だと言うのに律儀な方だ。まぁ、あの若さで支配人になるくらいの人物だから、当時から私の偉大さを分かってたんだろうな。マシンの種類によっては重りが足りなくなったりみたいなエピソードもあったしな。うん。

いやぁ、良い形でパラグアイ戦に繋ぎましたよぉ!

さて、ワールドK-1クラシックの構想をウキウキしながら練ってますが(私は一ファンに過ぎないので、FEGの台所事情を知った風な顔で勘案するような無駄なことはせず、最低限の実現可能性のみを考慮して出場選手をピックアップしてます)、それをアップする前にこれだけは言っておきたい。

才賀紀左衛門を拝め!と。

いよいよ一週間後に迫ったK-1MAXだが、私が一番楽しみなカードはナオキックvs.才賀紀左衛門である。

その理由は、恐れ知らずの才賀が完全に格上のナオキックを挑発し切ったことで、"果たしてこの勝負はどちらが勝つのか!?"という、シンプルにして最もエキサイティングな、格闘技ならではの楽しみを味わえるカードに昇華したからに他ならない。

能動的にアクションを起こし、我々ファンに楽しみを与えてくれた才賀。私は両手を合わせて拝みたい気分になる。冬の時代を知っている人間ならではの感謝の気持ちだ。このありがたみは、K-1やPRIDE以降のバブル期とその余韻の中でしか格闘技を観ていないファンには理解できないことだろうか(K-1以降のファンでも当たり前の人間ならば理解できるか)。

また、才賀はその強さとキャラクターが評価され、あまりK-1を取り上げない紙プロに2号連続でインタビュー記事が載り、総合やプロレスのファンに向けて、-63kgの情報を発信した。

かつてのK-1が、純粋なK-1ファンのみならず様々な層のファンに支えられて人気を博していた事実を鑑みれば、才賀のその功績が大であることを理解しないわけにはいかないだろう。

一方のナオキックは、この一戦に向けてどのようなプロモーションを行ってきたか!?

開幕戦のあの試合内容(本人採点40点だが、ファン採点はせいぜい25点)では才賀を挑発するわけにもいかないだろうから、目立ったアクションがなかったことは致し方ないとして、彼の近況を知るためにブログを拝見してみた。

すると『Fight&Life』誌の表紙になったことを喜ぶエントリーが目に止まった。それはそれでおめでとうと言いたいが、『Fight&Life』誌の読者層を考えると、それによってどれだけのファンを開拓できたのか?という疑問が浮かぶ。認知度の低い-63kgをどれだけアピールできただろうか?

「ファンは才賀を拝むべき」と私は先述したが、最も才賀を拝むべきは、能動的なアクションも行わずに注目の一戦に臨むことになるナオキックなのかもしれない。



≫web新とともにtwitterで楽しむワールドカップw

K-1ライト級日本トーナメント 地上波観戦記 〜-63kgの勢力図〜

ee5b60b6.jpg5月2日の深夜25時50分。男は赤羽のひなびたビジネスホテルのベッドで目を覚ました。

リモコンでテレビの電源を入れ、寝ぼけ瞼をこすると、携帯にセットしたアラームのスヌーズ機能が働き、目覚まし音と、バイブレーターがデスク上で小刻みに震える音が三畳程の狭い客室に再び鳴り響いた。

何度も携帯を操作してアラームを止めることは面倒だったが、どうしても見逃せない番組がその時間から放送されるのだから、寝過ごさないためのスヌーズ機能は致し方ないことだと、男は自分に言い聞かせた。

目が覚めて頭が覚醒してくると、昼間の高尾山登山のせいだろう、ふくらはぎが筋肉痛になっていることに気付いた。

男は「翌日に筋肉痛が出るってことはまだまだ若い証拠」と独りごち、ベッドサイドテーブルのペットボトル飲料水をゴクリと一口飲んだ。

ゴクリ。

「こんな音を立てて水を飲むホビットが、あだ名を“ゴクリ”にされたのも頷ける。それくらい文字に表しやすい音だったな」と、男が再び独りごちた時、お目当ての番組が始まった・・・。





ハーイ、そーゆー状況でーす!ゴールデンウイークは日本を抜け出すはずが、何かの弾みで国内に残ってます。しかも赤羽。

ま、その点につきましては、常連コメンテーターさんのほとんどが私の海外旅行の振りをスルーしていましたから、皆さん「web新の奴、海外旅行を仄めかしていたが、どんなオチを用意しているのか?」程度の認識だったんじゃないかと思います(笑)

と言うわけで、さっそく観戦記です。

<○上松(KO)ジェヒ×>
いきなりJOYかよ!

番組制作側は上松にはやはりモデル兼業ファイターのイメージを強調。格闘技ファンが嫌うナンパな売り出し方。

しかし、試合が始まると、目にも留まらぬスピードと間合いから逃げないアグレッシブな戦い方を見せた上松(ジェヒも)。

開いた口を閉じることも出来ずに試合を注視していると、上松のパンチでジェヒがダウン。ふらふらの足元ながらも立とうとするジェヒ。

テレビに向かって「ストップだろ!」と声を張り上げた方も少なくないのでは?(今思えばレフェリーの止めたタイミングも決して悪くはなかった)

初っ端からホットにさせてもらったところに「今日はトーナメント全試合をお届けします」のアナウンス。番組の作り手の真摯な姿勢が伝わってきた。



<○裕樹(KO)狂拳×>
「ぅおーーー!」

上松の試合に比べると、ややダラダラ感のある展開になったが、それは贅沢ってもの。しかし、最後はきっちりKOで締めてくれて、冒頭のシャウトに至らせてもらった。至福の喜び。

この試合を見て感じたのは、格闘技は進化するんだなってこと。煮詰まりを感じるK-1ルールだが、裕樹の鋭いローキックを見ていると「5ラウンド制ならばローで倒していたはず」みたいな見解は完全に前時代的なものとなっていくんじゃないか。3ラウンドで倒せるローキックってものがK-1のスタンダードになってくるかもしれないと感じた。

余談だが、この試合の勝者を狂拳と予想した私だが、過去に裕樹がTKOで勝っていたのを忘れていたことを反省。と同時にこの再戦カードに疑問符。狂拳は決勝に残す方向でマッチメイクしてほしかった。もったいない。



<○久保(判定3-0)DJ.taiki×>
煽りV“魔裟斗のジム探訪”からスタート。最近は渡辺篤のような味わいが少し出てきたか?

DJ.taikiは刺身のつまに過ぎなかった。左ミドルが効いてしまったtaiki、苦し紛れの裏拳発動。私が大嫌いな技。さらに攻めあぐねる久保まで裏拳発動。勘弁して。

久保は、ハイキックからパンチへのつなぎが早いし、ダッキングも巧みだったが、スリップが多かった。圧倒的に強い場合や調子が良い時はスリップはまずしないものだが、taikiを仕留め切れなかったことからも久保は不調だったのではないかと思ってしまった。



<○尾崎(延長判定2-1)小宮山×>
小宮山のヌンチャク、尾崎のテコンドー。互いに格闘技的なキャラは十分に立っている。

試合開始早々、小宮山が首相撲から繰り出した膝蹴り2発目=反則で尾崎が負傷し、試合中断。故意の反則なのに減点しない?

尾崎も尾崎。首を捕まれると素直に下を向くから膝をもらってしまう。まさか組技に弱いテコンドー選手としてのキャラ作りを徹底しているなんてことはあるまいが、修正の余地が大有り。

なんだかんだで延長戦、僅差の判定で尾崎勝利。小宮山はどうも好きになれない。爬虫類顔に加え、自分が勝ちさえすれば良いみたいなアマチュアイズムが強そうな感じがするからか?

この試合、互いに回るだけ回った挙げ句に決定打なし。勝敗は逆になったが私の予想通りの展開になった。



<○ナオキック(判定3-0)渡辺×>
ラウンド数の少ないK-1だから、試合の起承転結が凝縮されないとダラダラとした試合になる。

この試合では、2R終了間際にナオキックがハイキックを当て、やっと「承」となったが、最後まで「転」にすら至らず。

わずか3Rの試合で起承転結を見せること、則ち観客を満足させる試合をすることってのは容易なことではない。我々ファンも選手に期待し過ぎるのかもしれない。

ただ、前々から自己アピールをしてきたナオキックには期待して当然だったが、あの始末。

主催者からすれば、これだからメインは任せられない、となる。ナオキックをメインにしなかった点については、谷川EP、さすがの判断だった。

試合後のナオキックは通路を歩きながらのインタビューで「40点」と自己採点していたが、ファンの採点はもっと厳しかったと思うよ。

一方の渡辺はヌボーっとした風貌で、極真空手家と言うよりも、イッセー尾形のコントで“冴えない殺し屋”に起用されそうな風貌だった。



<○才賀(判定3-0)原田×>
才賀は筋骨隆々の肉体もさることながら、あそこまでヒールを意識し、ふてぶてしいまでの態度で人気者をいたぶり続けた徹底ぶりから、ただ者ではない印象を受けた。

が、結局は判定決着。体の大きな若者がオッサンをサンドバック替わりに弄んだだけ。試合後に原田の正面から両肩に手を置き、上から目線で原田に語りかける態度も印象悪かった。

ただ、強ければそれで良いのか?と怒り心頭の原田ファンは多いだろうが、今回の試合は、ファイヤー原田ジムにとっては良い宣伝になったのではないか。初心者からすれば才賀みたいな選手がいるジムの門は叩きたくないが、原田にはいろいろ接してみたくなるだろう。



<○大和(判定3-0)山本×>
本戦判定が読み上げられる中、大和の精神は良い状態に保たれていた。ジャッジ一人目がドロー、そして二人目が自分に入れた時、「あと一票で勝てる」と目論む気持ちよりも、「これで少なくとも延長にはなる」と、臨戦態勢を整えた。

三人目のジャッジのドロー判定が読み上げられ、コーナーに戻る大和の背筋の良さに勝利を予感できた。

ただ、両者の体格差はかなり大きかった。多分、60kgだったら大和は減量が無理だったはず。この3kg差は、K-1ライト級の勢力図に大きく影響するだろう。



<○松本(判定)大月×>
大月勝利を予想したが、二人の体格差を見れば「やっぱりな」と言った感じ。

大月、考えが甘い。


その他の試合はまた後で。



連休三日目はお台場に。ベリーズ工房が登場し、キモヲタのテンションはさらに上昇。娘と顔を見合わせて笑いながら観覧してます。
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観戦暦:30年。格闘技入賞歴:新空手K-2トーナメント、K-1モンスターチャレンジ、土浦市長杯。戦績:17試合13勝4敗9つのKO勝利。新空手史上最短KO記録保持(5秒。但し非公認)


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