わおわおわおーーーっ!!!

冒頭から雄たけびをあげてしまい恐縮なんですが、これを見たら叫ばずにはいられないですよ。

d317b6ea.jpg齋藤がタイトル前哨戦勝利、早くも王者・健介に先制攻撃=11.14ノア(スポナビより)

今までに見たプロレスの中で最も興奮した試合は何か?と聞かれたら、私は間違いなく新日本プロレスと誠心会館の対抗戦だと答えますよ。

当時新日本プロレスに参戦していた青柳館長の付き人の礼節を欠いた行為に小林邦昭が激怒し、控え室で乱闘騒ぎが起きたことが対抗戦の発端となり、翌年の1・4闘強導夢では誠心会館の若手数名を引き連れた斉藤彰俊がリング上で“果たし状”を読み上げました。客席からは凄まじいブーイングが浴びせられましたが、ファンにしてみれば「お前らなんか顔じゃない」といった感情があったと思います。

対抗戦自体も緊張感あふれる試合内容の連続。小林と小原を血祭りに上げ、インディー団体のレスラーでしかなかった斉藤がメジャー・新日本のリングで確固たる地位を築き上げました。

その後は小林、越中らと共闘。反選手会同盟、平成維震軍に所属し、現在はプロレスリングNOAHで“純プロレスラー”として活躍しています。

私が斉藤に物足りないと感じるのは、“純プロレスラー”であることなんですよね。その傾向は反選手会同盟の頃からあって、組織に埋没すると同時に斉藤の魅力が消え失せていきました。

空手着を脱いだ斉藤に私は何の魅力も感じることは出来ず、いつの間にか斉藤の試合に注目しなくなって早、十数年。

そんな中でふとスポナビで見た斉藤の空手着姿に目が点になったわけですが、なんで今になって急に空手着を着て佐々木健介と対峙したのかと言うと、新日本でまだ空手着を着て試合をしていた時代、健介(パワーウォリアー)と対戦した斉藤は完膚なきまでに叩きのめされたという過去があったらしいのです。

それから十数年経過した昨日、空手着姿で登場することで弱かった当時の自分を健介に思い出させた上で、プロレスラーとして成長した今をアピールしたかったのでしょう。

これはギミックでも何でもなく、プロレスラー・斉藤彰俊の純粋な気持ちによる演出だったと思いますよ。

願わくば今後の試合においても、外国人レスラー相手に力比べをするベタな戦いだけではなく、「空手家・斎藤彰俊」を打ち出したスタイルも見せてくれると嬉しいですが、完全にNOAHの所属レスラーとなっている現状では単なるポーズにしかならないか、、、。

しかし、小林や越中らと敵対していた頃が、斎藤彰俊が最も輝いていたのは間違いのだから、このまま組織に埋没してしまうのはもったいない気がするんですよね。

DDTハードヒットあたりで佐藤光留と対戦させてみたら、お互いが生き返るのでは?

本当ならば、ボクシンググローブもしくはオープンフィンガーグローブを着けた斎藤彰俊を見たいというのが予てからの私の願いではあるんですが。