ビタリ・クリチコ

鋭利な刃物のように切れ味鋭かった頃のK-1と革製品

WBCヘビー級タイトルマッチ、ビタリ・クリチコvs.オドラニエル・ソリスを観た(WOWOW)。

結果はクリチコが1ラウンドKOでソリスを下し、6度目の防衛に成功したのだが、KOを奪ったパンチには驚かされた。

最初は、なぜソリスが体を痙攣させて倒れこんだのか、理解できなかった。手で足を押さえていたので、足が攣ったのかとさえ思った。

しかし、スロー映像を見たら、フィニッシュとなったのは側頭部を軽く擦った程度の右フックであることが判った。恐るべし、クリチコのパンチ。恐るべし、ヘビー級ボクシング。

かつてのK-1にもそんなKOシーンがあったよなぁ。触れただけで切れてしまうような、鋭利な刃物のように緊張感を醸し出していた頃のK-1が懐かしい。

そんな時代に活躍した先人たちの遺産を食い潰すかのように2000年代後半に頭角を現した(と言うか、ただ単に試合に勝つことが多かっただけの面白みに欠ける)K-1ファイターらに共通するのは、そのような危険なパンチを持っていないこと。

モリマンが革製品で山崎をベッチンベッチン叩いてるのと大差ないようなローキックの応酬なんて、退屈で見てられない。





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アルロフスキーのK-1参戦に沸き立つ節操のないK-1ファン

imageK-1GP開幕戦のカードが発表された。

目玉は何と言っても元UFCヘビー級王者、アンドレイ・アルロフスキーの参戦だ。

数年前のK-1ファンだったら、このMMAファイターの参戦には否定的な立場をとっただろう。間違いなく。

打撃格闘技をやっているK-1ファイターの方が無条件でMMAファイターよりも打撃のレベルは上であるから、MMAファイターをK-1に参戦させる意味はない。

これは数年前の“よいこのK-1ファン”と呼ばれる連中の見解だった(根本的には今も変わっていないかもしれない)。

そんな中で、打撃レベルの高いMMAファイターに目を付けた私が、そのファイターのK-1参戦をブログで提唱すると、よいこたちは前述の見解を基にした反論コメントを寄せて来たり、自身のくだらないブログで間接的に私の見解を否定したりしていたものだった。

しかし、08年大晦日にバダ・ハリと武蔵がMMAファイター相手にK-1ルールで惨敗。その後もアリスターがK-1で活躍し、いつの間にかK-1の中心的存在にまでなっていくと、さすがの馬鹿も自分の誤りに気が付くようになり、アリスターを持ち上げるようになった。

あれほどMMAファイター不要論を唱えていたというのに、この変わり身。節操の無さ。

多分、今回のアルロフスキー参戦に否定的な意見を述べているK-1ファンブログは存在しないのではないかと思われる(意見を述べるなんてシロモノじゃないかw)。


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まぁ、よいこも少しは成長したってことだから良しとするが、上っ面の事象だけを捉えがちな彼らにもこのエントリーが読まれていることを踏まえて、馬鹿に飲ませる薬の処方箋を出しておく。

私が予てからK-1参戦を提唱してきたアルロフスキーだが、彼が開幕戦で確実に勝利する保証は無い(あるわけがない)。

もし彼が負けた場合、「お前が推薦したアルロフスキーは大したことなかったな」的なコメントが寄せられることが想定されるが、それがいかに幼稚であるかは今更詳しい説明は不要だろう。

勝つこともあれば負けることもあるのが勝負なのだ。アルロフスキーが負けたとして、その“K-1初参戦初黒星”という上っ面だけを材料にして私に反論するような愚行は慎んでいただきたい。


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どうして私が今のうちからそのように釘を刺しているのかと言うと、前回のエントリーに対してこんなコメントが寄せられたからである。


「ボクシングはヘビー級しか知らないのでマルコ・フックという選手は知らないですね・・・。どうせ呼ぶならヘビー級王者のビタリ・クリチコとかの方がいいんじゃないですかね(夢があって)。若い頃にキックボクシングで世界王者になったこともあるらしいですし、弟のウラジミールよりは面白い試合をしてくれそうです。まークリチコ兄弟はどっちも程度の差はあれシュルトさんみたいな手堅い安全運転なのですが。新さんはやっぱああいうつまらない実力者タイプにはあまり興味ないんですか?」


過去にキックボクシング経験があったという形骸的な部分を判断材料にして、このよいこはビタリ・クリチコの方がK-1向きであろうと語っている訳だ。

クリチコがキックボクシングの試合をしてるのを彼は見たことがあるのかな?

image柳澤龍志vs.ビタリ・クリチコ(93年 全日本キック)

試合映像を見ても、格闘技を観戦の目の曇りは晴れないか?晴れないだろうなぁ。

この試合のクリチコは、パンチとキックを連動させたコンビネーションはほとんど出していないでしょ。パンチはパンチ。蹴りは蹴りとして、相手との間合いをキープするためだけのもの。

もしクリチコがK-1に参戦しても大成することはないだろうというのが私の考え。キックボクサーとしてはホーストやアーツの足元にも及ばないレベルだ。

大事なのは、その見解の是非ではなく、キック経験ありという上っ面で物事を判断するのは面白くないよ、ってこと。それの何が悪いと開き直るのであれば、よいこ同士で意見を言い合っていれば良い。私には関わるな。

私が、マルコのようなハードパンチャーをK-1で見てみたい、このようなボクサーをK-1参戦の交渉のテーブルに着かせられるだけの力をFEGには有して欲しいという夢を語っているところに、いかにも自分は現実的な意見を述べているのだと言うような風情でコメントしてみたものの、実は何ら的を射ていないという。

それがよいこのK-1ファンの特性。

もっと格闘技の中身を見て楽しもうじゃないか。




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web新のプロフィール
観戦暦:30年。格闘技入賞歴:新空手K-2トーナメント、K-1モンスターチャレンジ、土浦市長杯。戦績:17試合13勝4敗9つのKO勝利。新空手史上最短KO記録保持(5秒。但し非公認)


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