ガチ相撲

第2回ガチ相撲の反省

格闘技マニアにとっては興味深いイベントだった第2回ガチ相撲だったが、視聴率は振るわなかったらしい。

敗因は、格闘技ファン向けに振り過ぎたってことでしょう。

第1回大会は、一般視聴者を引き付ける要素がたくさん詰まっていた。

「さすがに曙には敵わないだろう。いや、もしかしたら・・・」

「格闘技では失態続きの曙の本領が見たい!」

「K−1無敵のシュルトが相撲を取ったら・・・」

「元序二段HIROの相撲が見れる!」

「バラエティで馬鹿やってるプロレスラーが実は強くて驚いた!マッケンローネタも面白かった!」

「ボディビルダーの筋肉はただの飾りなの?」

「橋本真也の息子もプロレスやってんだ!」

「チャックを負かしたマッハの戦い方は小兵らしくテクニカルだったな」

それが今回はなんだ!日本格闘技界の低迷なんて、我々マニア以外は知ったことじゃないぞ。第1回大会の成功に味を占めて、佐藤に煽りV作らせたのが失敗だよ。

出場選手のチョイスもダメだった(一般目線で言えばだ)。

赤いパンツなんて誰も知らねえよ。UWFにしても同じ。時代は流れてるんだ。

シウバの代打が菊田ってのも最悪。弟子のボビーの口添えで出場出来たのだろうけど、これでチャンネル変えた人は何万人いたかね?

煽りVと人選を鑑みるに、ちょっと格闘技マニアに媚び過ぎたんじゃないの?

前回大会の成功は、格闘技マニアに支持されたからじゃないでしょ。人口割合からして分かり切ってることだろ!

悲しいかな、格闘技というコンテンツには神通力が微塵も残っていないことが明らかになった第2回ガチ相撲であった。




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後味良好だったガチ相撲

肉体自慢のお笑い芸人やプロレスラーにプロ格闘家、そして64thまでが出場し、話題沸騰となったガチ相撲。何だったのでしょうか、見終えた後のあの心地良さは。

出場選手らはそれぞれが自己の分野で活躍しており、(64th以外)相撲は専門外ですが、力比べや強さ自慢になれば本気になってしまうのが男の性。番組を収録したスタジオのヒリヒリした空気がこちらまで伝わってきましたが、その緊張感を良い感じで弛緩させていたのが司会のロンブー淳や勝者予想をしていたお笑い芸人たち(有吉やおぎやはぎ等)のトーク。

例えば、テレビでは専らズッコケ役を担ってきた中西学の扱い方がこの番組では絶妙でした。中西の取り組みになると、得意技のマッケンローを出汁にトークを展開。「中西さんが欲をかいてマッケンロー狙いに来たら負けるでしょう」と、中西の強さとキャラクターを天秤にかけて笑いに昇華させていたのは素晴らしかった。

この毒(中西のマッケンローを茶化すこと)と温かみ(プロレスラーとしての認知)の均衡こそがガチ相撲を観終えた際の心地良さの要因だったのだと思います。同じ芸能人起用でも、女性タレントがDREAMやK-1MAXの実況席で気だるそうにしているのとは大違いでした。直江公の前立て兜じゃありませんが、やっぱり行き着くところは愛ですよ。

K-1ファンとしてはシュルトがどんな扱いを受けるのかと心配もしましたが、芸人たちはしっかりとシュルトをリスペクト。「ホントにシュルトがいるよ」「だって、シュルトなんてK-1でも誰も勝てないんだぜ」と、シュルトに対するリスペクトを前提にしたうえで、ロンブー淳が「なんでシュルトさんはガチ相撲に出る気になったのでしょうか?」といつもの調子で質問するから面白かったのです。

チャックとマッハの一戦は技術的に目を見張るものがありました。小兵のマッハは相手と組もうとせず、狭い土俵の中で常に距離を保ちながら、一瞬の隙を突いて押し出しました。あの集中力の高さは一流の格闘家だからこそ醸し出せたものだと思います。

さて、肝心のガチ相撲のシステムについてですが、私は芸人や格闘家ら16名が一つのトーナメントで勝敗を競うのかと思っていましたが、実際には最初に芸人8名による予選トーナメントが行われ、そこで優勝したボビー・オロゴンが本戦トーナメントに進み、そこで優勝した中西学が曙との一騎打ちを行い、一気の突き出して64thが面目を保ったという流れでした。

私は以前のエントリーで曙が負けると予想しましたが、それは曙が他の選手と同条件で試合を行うことと、元本職としてのプライドがあるからがっぷり四つに組むだろうとの予想が前提にあったから。

しかし実際には曙は1試合しか行わず、さらに四つに組む余裕もなかったということ。これで負けたら洒落にならんってことだったのでしょう。

そんな曙を私は批判はしませんし、むしろDynaite!!で醜態を晒し続けたうえにお笑い番組においても軽く扱われることが多かった曙に対する贖罪としてガチ相撲が企画されたのではないかと思うほどでした。それも後味の良さに繋がったのかな?

ただ一点、苦言を呈させてもらうならば、橋本大地はなんじゃありゃ?

ボディビルダー相手に何も出来ずに寄り切られるも、勇み足で勝ちを拾い、続く準決勝ではシュルト相手に何も出来ずに敗退し、インタビューされてもニヤけただけ。芸人らもいじりようがなくて困ったことでしょう。同じプロレスラーの中西がトーナメントを制したから良かったものの、プロレスの印象を悪くするだけの橋本大地を公衆の面前に出すなと言いたいです。

総括としては、このガチ相撲に倣って良質のDREAM・K-1中継番組を作って欲しいと結びたいところでしたが、TBSの格闘技番組編成班が解散したとのこと。どうりでKrushを観戦していた佐藤嘉洋が元気なさげだったわけだ(考えすぎ?)。

もしかしたら今年の大晦日はDynamite!!に代わってガチ相撲がTBSのトリを務める?




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「USC〜史上最大ガチ相撲トーナメント」格闘技村と世間との戦い

5月1日と言えばゴールデンウィーク3日目。普通ならば「GW、もう3日目も終わってしまうよ」と一息ついて、ややテンションが下がり気味になるところでしょうが、今年は熱いです。出来立てのお粥を胃瘻に流し込まれるくらいに激熱と言っても過言ではないでしょう。

4月30日には待ちに待った郷野のK-1初挑戦がありますが、それ以上にエキサイティングなニュースが飛び込んできたのです!


今こそ“ガチ相撲”「クイズ☆タレント名鑑」SPで16名激闘(〜毎日読めるお笑いニュースサイト〜 『お笑いナタリー』より)

来月5月1日(日)の「クイズ☆タレント名鑑SP(仮)」(TBS系)にて、特別企画「USC〜史上最大ガチ相撲トーナメント」が放送されることがわかった。

芸能人、有名人にまつわるさまざまなクイズや、MCロンドンブーツ1号2号・田村淳とパネラー芸人たちの掛け合いが好評を博しているこの番組。今回のSPでは「今、相撲が見たい!」をテーマに「ガチ相撲」と称した本気の相撲対決が行われることとなった。



いかがでしょうか?

想像力豊かな、いや当たり前の人間で格闘技好きならば、間違いなく垂涎の的になるであろうこの企画。紹介記事本文には、イベント概要に続いて、出場選手16名のうち8名の名が記されております。


企画タイトルの「USC」は「ULTIMATE SUMO CHAMPIONSHIP」の略称。

元力士の安田大サーカス・HIRO
「スモササイズ」のあかつ
響・長友
なかやまきんに君
レイザーラモンHG
第64代横綱・曙
K-1王者セーム・シュルト
橋本大地

…ら合計16名が、初代「ガチ相撲」王者の称号をかけて激闘を繰り広げる。
(選手名を箇条書きに直して転載)


副題にあるとおり16名によるバトルが行われるわけですが、世間様に名前が通ってる主な選手は上記の8名ってことなのでしょう。

我らが格闘技界からその中に入ったのは、曙とシュルト、橋本大地の3名。曙は格闘技界というか、64thとしての抜擢でしょうか。橋本大地は父である故・橋本真也の七光り。

K-1王者という肩書きがあるからこそではありますが、シュルトが主な8名の中に入っているのは嬉しい限りです。

問題は残りの8名の中に入っている格闘家。サイト記事本文下に全出場選手らの名前が記載されています。


TBS系 2011年5月1日(日) 19:00 〜
<出演者>
MC:ロンドンブーツ1号2号・田村淳 / 枡田絵理奈(TBSアナウンサー)
USC 出場者:あかつ / 曙太郎 / 坂本一生 / 桜井“マッハ”速人 / ジャイアント白田 / セーム・シュルト / 竹原慎二 / チャック・ウィルソン / 長友光弘 / 中西学 / なかやまきんに君 / 橋本大地 / ボビー・オロゴン / 安田大サーカス・HIRO / レイザーラモンHG / 山本義徳
行司:角田信朗
パネラー:有吉弘行 / FUJIWARA ほか



なんと桜井“マッハ”速人、中西学の名前が!!これは大変なことになりました。

16名の中では最も体格が小さいマッハがどう立ち回るのか、要注目です。専門分野ではないとは言え、もし芸人如きに負けてしまっては立つ瀬なし。ねるとん紅鯨団では茨城弁丸出しで食べに走るという失態を演じ、PRIDE〜DREAMでもテレビマッチでインパクトを残せなかったマッハの対世間リベンジに期待!

新日本プロレスの中西にも期待。今のプロレスは完全に寸劇の世界に逃げ込んでますが、「プロレスラーは本当は強いんです」ってところを見せて欲しい。アマレスでオリンピックに出場した実績がありますし、体格的にも恵まれていますから、期待して良いと思います。

世間様は色眼鏡をかけて見てますからね。

ただ、格闘家には頑張って欲しいのですが、上位進出者が格闘家ばかりってのも興醒めです。大食いのジャイアント白田や山本義徳(ボディビルダー)、過去に行われた同様の相撲マッチ(TBS感謝祭?)では藤原組長を破ったことがあるチャック・ウィルソンら一筋縄ではいかない連中が揃っているので、彼らがどれだけスパイスになってくれるかがポイントでしょうね。

収録は既に終わっているようで、番組プロデューサーの「収録ヤバかった! 死ぬほど興奮した!」とのコメントに偽りはないと思われます。

4月30日は郷野のK-1マッチを会場観戦し、その翌日はテレビでガチ相撲。今年のゴールデンウィークは激熱の前半戦で灰にならないように気を付けたいと思います。




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web新のプロフィール
観戦暦:30年。格闘技入賞歴:新空手K-2トーナメント、K-1モンスターチャレンジ、土浦市長杯。戦績:17試合13勝4敗9つのKO勝利。新空手史上最短KO記録保持(5秒。但し非公認)


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