Twitterの方で、今年の日本格闘技界のテーマを「変革」であると決めさせてもらった。今更変革もくそも無いだろうと言われるかもしれないが,2015年後半から地上波での格闘技中継番組が復活した(テレビ東京のK-1,フジテレビのRIZIN)この好機を逃さないために,リング内外の活動において従来とは違うやり方が必要になってくるはずだ。

やり方と言っても,格闘家は最強を目指せば良いだけだという意見もある。しかし,誰もがUFC王者になれる訳はなく,それどころかそれが狙えるポジションに辿り着く可能性すら極めて少ない。しかし,日本国内に目を向けると,魔裟斗や青木真也のように強くなるのは難しくても、TVに出てる格闘家は決して一流選手とは限らない。強さ以外のプラスαでメディアに露出している格闘家も少なくないのだ。

強さ以外のプラスα。

・配偶者が芸能人。
・元横綱
・見た目が怪物
・可愛い。
・ヲタ芸。
・チンピラ風。

例をいくつか挙げてみた。ほとんどRIZINであるが(笑)

格闘技以外の世界に目を向けても,例えば,ヒット曲の一つもないもえあずというアイドルがなぜ年末年始にもTVに出られるかと言えば,そこそこ可愛い容姿以外に大食いというプラスαがあるからだ。また,ゴールデンボンバーが連続して紅白に出れるのは,歌唱力以外に,エアーバンドという特殊性とお笑い芸人顔負けのネタがあるからだ。彼らは決して日本の音楽シーンでトップを狙っているわけではないが,それを誰が否定します?

格闘技だって,UFC王者を目指すことだけが全てじゃなくて良いでしょ?そこそこ儲ける生き方だってありですって。

子どもにスポーツをやらせるにしても,最初から一種目に決めてしまうのが日本では普通だけど,例えば最初にテニスをやらせると親が決めて,適性もよく見ないでずっとやらせる。それで錦織みたいになれるなら良いけど,そんなの何億分の1の可能性ですよ。だったら,他種目やらせてみた中で子どもに選ばせて,楽しく取り組んでもらって,そこそこの成績を収めてスポーツ推薦で良い高校,大学に進学してもらう方が利口だよ。

話が逸れてしまったけど,強さ以外のプラスαで自分を売り込む。各選手にこれを具体的に考えてもらいたい。

ボクシングは最強にならないと食っていけないが,格闘技はそうじゃないんだから。エンタメとして優秀な分,振り幅が広いの。その振り幅の中にどうやって自分が割り込むかを考えましょうよ。

今年のテーマ「変革」の第一歩は,自分が持ってるプラスα探しから。以上,売れない格闘家諸君への私からの年頭の挨拶兼処方箋である。