もう12月30日です。明日は大晦日。大晦日と言えば紅白歌合戦。

紅白なんて観たことない!なんて人もいるかと思いますが、絶対に面白いですから、騙されたつもりで観てみてください。あんな緊張感あふれるステージは他にはないと思うから。

だってそうでしょう。紅白のステージは自分のファンだけを相手にするコンサートとは根本的に違うのです。いかに自分を魅せるかという意味では、ファンだけを相手にするコンサートのように温くはないのです。

緊張するのはアーティストのみならず、主催者のNHKも力の入れ具合がハンパではありません。照明からダンサーの動員から何から凄いです。

ちなみに私は昨年の紅白で初めてAKB48のステージを観ましたが、それに魅了され、娘がWOWOWで録画しておいたコンサートも観てみたのです。そしたら拍子抜け。ちんたらちんたら歌い踊りやがって。この腐れ小娘どもめ!みたいな感想を率直に抱きました。

いや、改めて観直せばメンバーも裏方も本気で臨んだコンサートのはずですが、紅白の素晴らしい印象が強かったからそんな風に観えてしまったのです。それほど素晴らしいのが紅白歌合戦なのです。

具体的に紅白におけるAKBのどこが素晴らしかったかというと何点か挙げられます。

まず、私の目を引いたのが秋元才加の健気さです。昨年末はお泊りデートが発覚して彼女が干されていた時期で、当然NHKですから彼女を前面に出すことは出来ません。本来ならば中核メンバーとして歌うパートを与えられるべき秋元は、下位メンバーやSKEらとともにバックダンサーを務めました。

しかし、彼女は腐る様子など微塵も見せず、はつらつとした表情で、他のメンバーとは比較にならないしっかりとした振り付けを披露しました。録画してある人はぜひ見返してみてください。特に『ヘビーローテーション』の♪ヘビーイーローォテーエショーーンとやるところの振り付け。他のメンバーは中途半端にしてさっさと次の動作に移ってしまいますが、秋元にはしっかりと残心がありました。あれは感動的でした。

続いて高橋みなみの表情が面白い。歌の節目節目で無駄にシリアスな表情を見せるのです。それが非常に魅力的でした。

あとは峯岸みなみが1曲目でなぜかメガネをかけるという謎のメッセージを発しました。・・・と思って検索してみたら、『ビギナー』を歌うときは常用してるらしいです。この曲の衣装の一部なんですね。

峯岸ついでにもう一点言及すると、審査員に『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』の著者である岩崎夏海氏がいましたが、実はこの小説の主人公は峯岸みなみをモチーフにしていたそうです(新刊JPより)。自分が書いた大ヒット小説の主人公のモチーフとしたアイドルのステージを特等席で鑑賞する小説家。こんなエキサイトな場面が他にありますかね?

昨年の紅白においてAKBは自分らのステージ以外でも目立った存在でした。視聴率対策として他の歌手のバックダンサー等を務めたり、余興的なコーナーに出演したりしたのですが、その中でも注目だったのはアニメソングの女王・水樹奈々とコラボしたプリキュア唱歌です。ここで私はAKBの肉食的な怖さを目撃してしまいました。驚くような可愛いアニメ声を披露した前田敦子に圧倒された水樹奈々が、なんと自分のパートで声を裏返らせてしまうという失態を演じたのです。アニソンの女王を不調に陥れる世界のマエアツ。さすが総選挙で1位を奪取するだけのことはあるなぁと感心させられました。

そんな感じで明日の紅白も楽しみにしてます。

あ!そうだ、ブルーレイディスクを買ってこないと!あと録画機のHDDも整理して・・・。

最後に格闘技ブログらしいことを言わせてもらうと、紅白のように自分のファン以外に魅力をつたえるという作業が格闘技界には絶対に必要だからな。『元気ですか!2011』に出れない選手らは、フリーパスもらってリングサイド席でバカ面下げてる暇があるなら家に帰って紅白を生で観ろ!その方が絶対に自分のためになるから。

よし、今日の5字熟語は「紅白生観戦」に決めた!





》web新のTwitter