少し古い話だが、佐藤嘉洋が階級を上げた。

11・26佐藤嘉洋が階級を上げて参戦!スウェーデンのムエタイ戦士と激突

そして、対戦相手変更からの判定負け。

K-1ルール75kg契約3分3R
○アレックス・ハリス(スウェーデン)
×佐藤嘉洋(名古屋JKファクトリー)
判定3-0


この階級アップは一時的なものなのか、それとも継続されるのか?

鬼の首獲ったように騒ぎやがってと言われそうだが、私は何年も前から佐藤は階級を上げるべきだと主張してきた。70kgという階級の行き詰まり感、あるいは同階級の小柄な選手と比較した場合の体格的アドバンテージが佐藤に悪い印象を与えていたと考えたからだ(日本人は判官贔屓しがち)。

それを以て自分に先見の明があるなんて言うつもりはないが、強いて言わせてもらうならば、私に批判的だったFEG絶対主義者たちにはいかに自分らが盲目であったかを思い知って欲しい。

K-1MAXになんぼの権威があったんだ?その階級に佐藤嘉洋がこだわることにどれだけの意味があったというのだ?

まぁ、既定の路線に乗っかることは馬鹿でも出来ることで、頭も使わず、気も楽なのは解る。派手な演出抜きの地味な格闘技を面白いと言って通になった気分に浸りたい気持ちも少しは解る。

でも、私はK-1になんとか立ち直って欲しいという願望を持っていたから、佐藤嘉洋vs.メルビン・マヌーフという、一見すると荒唐無稽なカードを提案せざるを得なかったのだ。

もしK-1が世間から注目されている時期にそのカードが実現していたらどうだったろう?

もし佐藤がマヌーフに勝利したら(善戦したら)世間の反応はどうなっただろう?

今更言っても仕方がないことだが、立ち技格闘技は規模縮小しつつも存続していくのだから、復興を目論む団体関係者には真摯な態度で私の声に耳を傾けて欲しいと思う。

外部だからこそ見える部分はあるのだから。

内部にいるからこそ挑戦するのが億劫になりがちなのだから。



--------------------



Twitter上で直接佐藤に「階級を上げてマヌーフと戦って下さい」と請願したこともあるが、本人からは「死んじゃうから無理」みたいな返答をもらった記憶がある。

たしかに70kgの選手がマヌーフと戦うことは自殺行為に近いものがあるかもしれない。上っ面だけ見れば。

しかし、身長186cmの佐藤がその骨格により多くの筋肉を纏い、一定以上のボクシング技術を身につけさえすればマヌーフなんて怖くないはずだ。

かと言って一定の準備期間を設けない限り勝算は決して高くはないであろうが、そこに挑むのが勇気であり、ファンを相手に商売する職業の佐藤嘉洋に絶対的に不足している要素なのだ。

昨年大晦日Dynamite!!のテーマは「勇気のチカラ」だったが、そのテーマに相応しい試合内容を見せたのは、不利なルールに挑んで激勝してみせた自演乙くらいのものだろうが、斜陽のK-1MAXを牽引する立場の佐藤嘉洋が不利な条件下でマヌーフに挑む姿にも、ファンは勇気のチカラを見ることが出来たはずなのだ。











》web新のTwitter