ボビー・オロゴンの豪快なブレーンバスターで口火を切った第2回ガチ相撲。

芸能界ではボビーに太刀打ちできる人はいないだろうと思わせる圧倒的な強さで決勝トーナメントに進んだが、一回戦でいきなりアリスターと対戦させられて怯えるオチもガチ相撲定番の面白さ。第2回大会にして早くも型が出来た。

そして決勝トーナメント一回戦。

第1試合は元前頭九枚目の鈴川がミノワマンを寄せ付けず。

第2試合は注目の柳竜拳が登場したが、対戦相手のヴァンダレイが背中の負傷で棄権し、代打として菊田早苗が登場。“寝技世界一”と紹介されると、一緒に観ていた娘が「寝技世界一は青木じゃないの?」とおもむろに疑問を投げ掛けてきた。

昨年大晦日の自演乙戦を観て以来、青木を見る度に「逃げてばかりで狡い奴」とか「あの人、馬鹿なんだよね」と口にしていた娘だが、認める所は認めるているんだなと感心した次第。

取り組みは予想通り柳が負けたが、「(気功のせいか)足元がぐらぐらしていた」とは菊田の弁。柳、辛うじて面目保った。

第3試合は元相撲取りの安田大サーカスHIROと“赤いパンツ”改めて“赤いまわしの頑固者”田村潔司との対戦。

この一戦の勝敗予想を皆さんはどう見てましたか?

Twitter上では田村の負けを予想していたという呟きをいくつか見かけましたが、これには少し驚きました。

いくらHIROが元相撲取りとは言え、田村は現役の格闘家です。さらに体型からしても運動能力には雲泥の差があるのは明白。

高校相撲時代は小兵力士ならではの撹乱戦法を駆使していたはず。まさに今回のHIRO戦のように。

それを予想出来ないってのは格闘技ファンとしてスカウティング能力が著しく欠けているとしか言いようがない。

第4試合のアリスターvs.ボビーは前述のとおり。

続く準決勝第1試合で波乱が起きた。何かの拍子で鈴川が菊田に負けてしまったのだ。

これはまさに、この番組が冒頭のPVで煽ってきた“ポスト日本格闘技”としてのガチ相撲のコンセプトに相応しいビッグアップセットだったように思った。

しかし、ここで鈴川が消えたのは痛かった。準決勝第2試合で田村を難無く突き出したアリスターと“相撲が取れる”選手は鈴川以外にいなかったのだから。

案の定、決勝もアリスターが菊田を秒殺。

これがもし、鈴川vs.アリスターだったら、、と思うと、菊田が起こした奇跡の価値はいくらでも無かったのかなと悔やまれる。

しかし、夢の続きがあった。なんと第3回大会で、初代王者の曙とアリスターが対戦することが約束されたのだ。

大会の盛り上がりが一過性のもので終わらず、話題を提供することでファンの関心をつなぎ止める。

夢の続き。

日本格闘技界がそれを失って久しい。





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