1c49e827.jpg昨夜のK-1グランプリは宿泊した健康センターのテレビで観ましたが、放送開始までに昼寝から起きることができず、バダ・ハリvs.カラエフとアリスターvs.テイシェイラを見逃す大失態を演じてしまいました(リプレイを見ましたけど・・)。

それにしても今時100円投入しないと見れないテレビってありですか?リザーブマッチが終わったあたりで再度100円投入して、決勝戦が始まる前に時間切れ。幸い他にもK-1を見ている客がいたので、そのソファーの後方から覗き見させてもらうことにしましたが、私の立ち見をきっかけに何人かがK-1を立ち見するという昭和初期の街頭テレビのような状態になりました。

100円を負担してみんなにK-1を見せていた青年も、まさか自分の背後にweb新がいるなんて夢にも思わなかったでしょうねっ!!!

さて、余談はさて置き、昨夜のGPを振り返りたいと思いますが、久々にK-1らしいK-1を見たような気がしました。

具体的に言うと、負けられない試合だからこそ、そこでの敗者に美学を感じられるのが古き良きK-1じゃないでしょうか?それが昨夜のGPにはありました。

最高のコンディションに仕上げてきた感じのバダ・ハリは、とんとん拍子に決勝に進出し、シュルトと対峙しました。シュルトとその取り巻き以外、全ての人間がバダ・ハリ初優勝を願っていたと思います。

その"万人の夢"は叶いませんでしたが、まるで夢破れた少年のように座り込むバダ・ハリの姿に感情移入した視聴者は少なくないでしょう。

で、思わず笑ってしまったのですが、わざわざ100円を払って小さなテレビでK-1を見ていた私ですが、バダ・ハリの負けが決まった後に健康センターの大広間に移動したら、何とそこの大画面テレビでK-1を流していたのです。こっちで見れば良かった!・・・と思ったのは、金の問題だけじゃありません。そこの大広間では老若男女がK-1GP決勝戦の余韻に浸っていたのです。みんなバダ・ハリの負けを悲しみ、シュルトの憎々しいまでの強さに「やっぱりアイツは強いなぁ」と舌打ちする者もいました。あぁ、この空間で一般大衆とともにK-1を見たかった、と思いました。

賛否両論あるとは思いますが、私はV4というシュルトの記録よりも、一般の視聴者をも虜にしたバダ・ハリが本当の勝者じゃないかと感じましたね。

さらにもう一人、アリスター・オーフレイム。バダ・ハリに完敗しましたが、この1年間のK-1を牽引してきた功労者として、私は彼にMVPを与えたい気分です。

昨年大晦日にバダ・ハリをKOし、アーツを圧倒し、極真世界王者を秒殺。そして、1年ぶりのバダ・ハリのリベンジマッチを実現。こんな素晴らしいアングルは作ろうと思って作れるものではありません。ここに私はK-1復興のヒントがあるような気がしてなりません。

今日の関東の空は快晴です。バダ・ハリが優勝できなかったのは非常に残念でしたが、一夜明けてみればこの空のように清々しい気分なのはなぜでしょうか?

大衆を惹き付けたゴールデンボーイの躍進と涙。極上のスポーツエンタメを見せてもらった気分です。