(Vol.1からのつづき)
前回のエントリーで、魔裟斗vs.川尻のカード発表記者会見における両者のマイク対決は川尻に軍配が上がったと書きましたが、ホント、試合は既に始まってるんですよ。
通常のK-1のように身内同士がなぁなぁでやってるようなカードではなく(勝っても負けても次が保障されている試合のどこをなぁなぁじゃないと言う?)、勝ち負けが極めて重要な意味を持つ試合ほど、心理的な駆け引きの重要性が高くなるのです。
カード発表会見という第1段階で、まずは川尻が"1ラウンド決着必至の打ち合い=喧嘩をする"という言質を魔裟斗から取ってしまったことが大きいです。魔裟斗はフットワークを駆使して戦ってこそ強さを発揮するタイプですから、足を止めての打ち合いになれば川尻の勝つ確率は高まるはずだから。
でも、勘違いしないでください。私は、打ち合いになれば川尻の方が強いとか魔裟斗が馬鹿正直に足を止めるファイトスタイルに変えてくる等とは思ってませんからね。
では、川尻がこの心理戦で何を勝ち得たのか?という話になりますが、それは2点あると私は思います。
1つは、魔裟斗がどんなファイトスタイルで戦うかを考えたときに、心に迷いが生じる可能性が高くなったことです。心理的な揺さぶりと言うのでしょうか。
これまで"絶対に負けられない"異種格闘技戦的な試合における魔裟斗は、逃げるスタイルと揶揄されるほどにフットワークを駆使する安全性の高い戦い方を徹底してきました。フィリップス戦、大東戦、鈴木悟戦とも打ち合いはほとんど回避して、決定打は全て右ローキック。山本KIDとの試合ではハイキックでダウンを奪いましたが、試合運びは同様に足を使ったものでした。
この冒険しない部分が魔裟斗の物足りなさであり、アンチ魔裟斗が突いてくる要素にもなっていました。そして、その風潮を受けて、対戦相手の川尻もこんな言葉を吐きました。
「僕の知る限りでは魔裟斗選手の試合は“ケンカ”の割には判定が多いので、勝っても負けてもKOで終わらせたい」」
いかがでしょうか?
ヘビー級選手の倒し合いが面白くてK-1ファンになったようなにわかに限って「KOだけが勝ちじゃない」とか言い出すから滑稽で面白いのですが、確かにジャンルを背負う魔裟斗からすれば、負けない戦い方をせざるを得ないのは当然のこと。
そして、来たる川尻戦も同様の戦い方をすれば魔裟斗は負けないと断言できる。
だから川尻にとっては純K-1の試合ではなく、喧嘩腰の殴り合いという、勝機の見出せる自分の土俵に魔裟斗を上げる必要があるのです。
しかし、前述したように魔裟斗が馬鹿正直に足を止めて打ち合いをするとは思えません。例年大晦日の対ボクサー戦直前になると恒例の「パンチで打ち合っちゃおうかな」宣言が飛び出すものの、何事も無かったかのように打ち合いを回避してきた魔裟斗ですから。
そんな魔裟斗の強い信念(と言ってよいのかわかりませんが・・)を、少しでも揺さぶることができたならば、この舌戦の成果は大きかったと言えるでしょうし、実際に魔裟斗がいつもどおりに打ち合いを回避したとしても、試合前の調整段階で心に迷いが生じ、メンタル面で何らかのマイナスの影響が出るかもしれません。
山田トレーナーの存在も正直、不気味です。
川尻が心理作戦で勝ち得たもの、2つ目は、短期決戦という勝敗を度外視した戦いを宣言したことで、川尻は非常に穏やかな精神状態で試合までの練習に取り組むことが出来るようになったことです。
それに、短期決戦で試合が終われば、負けてもイメージダウンを最小限にとどめることができますから。
川尻にとって避けたいのは、フルラウンド戦い、ローキックでダメージを蓄積され、意識があるままにダウンを余儀なくされること。これは印象が悪い負け方。特に"クラッシャー"の異名をとる川尻にとっては尚更心を折られる姿を見せることはできません。
逆に短期決戦でKOされれば、やはり魔裟斗は役者が違った。K-1ルールでは・・・で済むことであり、他競技のトップファイター相手に玉砕したことを称える声が上がるかもしれません。
以上2点を記してみましたが、心理作戦に成功した川尻が、今後さらにどのような揺さぶりをかけてくるのかも見所でしょう。
(つづく)
前回のエントリーで、魔裟斗vs.川尻のカード発表記者会見における両者のマイク対決は川尻に軍配が上がったと書きましたが、ホント、試合は既に始まってるんですよ。
通常のK-1のように身内同士がなぁなぁでやってるようなカードではなく(勝っても負けても次が保障されている試合のどこをなぁなぁじゃないと言う?)、勝ち負けが極めて重要な意味を持つ試合ほど、心理的な駆け引きの重要性が高くなるのです。
カード発表会見という第1段階で、まずは川尻が"1ラウンド決着必至の打ち合い=喧嘩をする"という言質を魔裟斗から取ってしまったことが大きいです。魔裟斗はフットワークを駆使して戦ってこそ強さを発揮するタイプですから、足を止めての打ち合いになれば川尻の勝つ確率は高まるはずだから。
でも、勘違いしないでください。私は、打ち合いになれば川尻の方が強いとか魔裟斗が馬鹿正直に足を止めるファイトスタイルに変えてくる等とは思ってませんからね。
では、川尻がこの心理戦で何を勝ち得たのか?という話になりますが、それは2点あると私は思います。
1つは、魔裟斗がどんなファイトスタイルで戦うかを考えたときに、心に迷いが生じる可能性が高くなったことです。心理的な揺さぶりと言うのでしょうか。
これまで"絶対に負けられない"異種格闘技戦的な試合における魔裟斗は、逃げるスタイルと揶揄されるほどにフットワークを駆使する安全性の高い戦い方を徹底してきました。フィリップス戦、大東戦、鈴木悟戦とも打ち合いはほとんど回避して、決定打は全て右ローキック。山本KIDとの試合ではハイキックでダウンを奪いましたが、試合運びは同様に足を使ったものでした。
この冒険しない部分が魔裟斗の物足りなさであり、アンチ魔裟斗が突いてくる要素にもなっていました。そして、その風潮を受けて、対戦相手の川尻もこんな言葉を吐きました。
「僕の知る限りでは魔裟斗選手の試合は“ケンカ”の割には判定が多いので、勝っても負けてもKOで終わらせたい」」
いかがでしょうか?
ヘビー級選手の倒し合いが面白くてK-1ファンになったようなにわかに限って「KOだけが勝ちじゃない」とか言い出すから滑稽で面白いのですが、確かにジャンルを背負う魔裟斗からすれば、負けない戦い方をせざるを得ないのは当然のこと。
そして、来たる川尻戦も同様の戦い方をすれば魔裟斗は負けないと断言できる。
だから川尻にとっては純K-1の試合ではなく、喧嘩腰の殴り合いという、勝機の見出せる自分の土俵に魔裟斗を上げる必要があるのです。
しかし、前述したように魔裟斗が馬鹿正直に足を止めて打ち合いをするとは思えません。例年大晦日の対ボクサー戦直前になると恒例の「パンチで打ち合っちゃおうかな」宣言が飛び出すものの、何事も無かったかのように打ち合いを回避してきた魔裟斗ですから。
そんな魔裟斗の強い信念(と言ってよいのかわかりませんが・・)を、少しでも揺さぶることができたならば、この舌戦の成果は大きかったと言えるでしょうし、実際に魔裟斗がいつもどおりに打ち合いを回避したとしても、試合前の調整段階で心に迷いが生じ、メンタル面で何らかのマイナスの影響が出るかもしれません。
山田トレーナーの存在も正直、不気味です。
川尻が心理作戦で勝ち得たもの、2つ目は、短期決戦という勝敗を度外視した戦いを宣言したことで、川尻は非常に穏やかな精神状態で試合までの練習に取り組むことが出来るようになったことです。
それに、短期決戦で試合が終われば、負けてもイメージダウンを最小限にとどめることができますから。
川尻にとって避けたいのは、フルラウンド戦い、ローキックでダメージを蓄積され、意識があるままにダウンを余儀なくされること。これは印象が悪い負け方。特に"クラッシャー"の異名をとる川尻にとっては尚更心を折られる姿を見せることはできません。
逆に短期決戦でKOされれば、やはり魔裟斗は役者が違った。K-1ルールでは・・・で済むことであり、他競技のトップファイター相手に玉砕したことを称える声が上がるかもしれません。
以上2点を記してみましたが、心理作戦に成功した川尻が、今後さらにどのような揺さぶりをかけてくるのかも見所でしょう。
(つづく)


私が時代にそぐわないのかもしれませんね。←本題に入れ。
こんばんは。
前回lunaleclipseさんがおっしゃる事ももっともだと思いました。
さっき、格闘王子で会見の映像を見ました。
舌戦という部分においては、新さんがおっしゃるように、川尻選手かもしれません。
マサト選手ですが、
メディアにおけるアピールという部分では、プロとしての魅力もあって成功してきたと思います。
けれども言葉という部分においては不器用な面もあり、上手に使い分けた中で、相手に伝えていくというよりも、むしろ試合を通して表現されてきた方だと思います。
あの会見でもあらわれていましたが、この試合に勝ったとしても、「当たり前だろ。」と言われるかもしれないし、万が一負ければ、失うものは想像を絶するものがあると思います。
にもかかわらず、
レミーの試合を見た後何故マサト選手は自らこの試合に臨むのか?
どれほどの覚悟で・・
どれほど自分を追い込んで・・
その辺りを彼の試合を通して、次の世代を担うであろうk−1選手の方々は感じて欲しいです。(私ごときが偉そうで恐縮ですが)
そろそろ失礼します。