前回エントリーで、DREAMは何が何でも郷野を獲得するべき!と書きましたが、それに対して疑問を唱える方がいるならば、まず郷野の魅力とは何かを考える必要があります。

郷野は一昨年からUFCで戦っていましたが、実力のある郷野とは言えども欧米の実力者ばかりを相手に試合をさせてはその持ち味を存分に発揮できるわけがありません。現に、デビュー戦は華々しくサブミッションで勝利を飾りましたが、それ以降は完全な尻すぼみになってしまいました。

実力者同士の対戦は、観客を唸らせるようなテクニカルな試合に昇華できれば最高ですが、逆に違いの持ち味を潰し合塩試合になってしまうケースも往々にして見受けられます。

ならば、そんなリスクを背負わずに郷野の良さを引き出す手段を考えれば良いのです。

私が答えを出す前に皆さんにも考えていただきたい。郷野が一番面白かった時期はいつですか?

TOJに出ていた頃?

「総合格闘技の申し子」と呼ばれていた修斗時代?

PRIDE武士道で海外の強豪と渡り合っていた頃?

違いますよね。郷野が最も輝いていたのは、パンクラスismあるいは全日本キックヘビー級を相手に、上から目線で試合をしていた時期でしょう。

試合は完勝。KOと一本勝ちもあればフルラウンド相手を弄ぶような試合もあるのが郷野流。そして試合後のマイクパフォーマンスが最高のエンターテイメント。

ボクシングと寝技の高い技術に裏打ちされた実力を盾に、パッとしない敵対勢力(対戦相手だったり主催団体だったり)を槍玉に挙げてアジテーションさせたら右に出る者はいない郷野こそDREAMに必要な選手と言えるでしょう。

「お茶の間の格闘技ファンの皆さん、目を覚ましてください!」

「この団体は視聴率ばっかり気にして紛いもんばっかリングに上げて。本当に馬鹿ばっかりだよ!」

現実的に考えると4月5日のDREAMウェルター級GPには間に合わないでしょうが、「谷間の階級」と揶揄されるこの階級にスポットを当てることができるファイターの最右翼は郷野以外にないと私は言い切ります。