
曙プロデュース(?)のK-1ハワイ大会。面白くなかったですね。勢いの失せた昨今のK-1を象徴したような大会でした。
K-1グランプリが東京ドームから撤退して今年が二年目。開幕戦も昨年同様、日本国外で開催されます。
これは私が言うまでもなく、K-1の日本市場が縮小していることの表れです。チケットが売れないんだからどうしようもない。今後、K-1の大会が日本国外で開催される機会は増えていくことでしょう。
それをもって主催者は゛K-1のグローバル化゛なんて白々しくアナウンスするのでしょうが、これはもうとんでもない話でね、K-1の基盤が海外に置かれるようになったら、ますます面白みが無くなりますよ。K-1が単なるヘビー級のキックボクシングに成り下がってしまいます。
かつてのK-1は、人気と実力を兼ね備えた選手が揃っており、「バンナとベルナルドはどちらが強いんだ?」とか「キックと空手、最強はどっちだ?」みたいなファンの強い興味を惹くマッチメイクが可能だったし、それにMMAファイターやプロレスラーを絡めたり、ファンのニーズ通りの結果になり易いマッチメイクを行うなどのプロレス的な仕込みを加えることで、大手格闘技イベントとして人気を博してきたわけです(この場合の「プロレス的」は悪い意味で用いたわけではありません)。
しかし、海外でK-1が行われるようになれば、日本のファンのニーズは軽視されますから、自ずと興味の対象とはなり得ないようなカードばかりが組まれるようになります。いくら海外の実力派キックボクサーが試合をすると言っても、淡々と試合をこなされるだけでは、日本のファンの耳目を集めることは不可能。それが日本のファンの特性だし、純粋な競技としての魅力に乏しいから。
そもそも、世界中を探しても、実力のあるキックボクサーなんてなかなか存在しないでしょう。キックボクシングという競技の存在自体が曖昧で、ジムがポツポツと点在するだけ。そんな土壌で優良選手が育つわけがありません。
初期のK-1がタレント揃いだったことと、新世代ファイターとしてバダ・ハリのような人気と実力を兼ね備えたファイターが出現したのは奇跡的。しかし、現在はハリ以外に誰がいるというのか?
ハリのライバルと目されていたカラエフは既に脳みそが逝かれてそうだし、ホースト肝煎りのスロウィンスキーにしてもあの体たらくぶり。ローキックが得意でもボクシングが小学生並みでは問題外です。
すんません。「星野仙一」と書いて「悲壮感と」読む。そんな状況の日本vs台湾が気になって仕方ないので、このエントリー、つづく。