ピストルバルブが『ザ・ベストハウス123』のお荷物になっているような気がするweb新です。

先日、ファイティングTVサムライを観ていたら、新日本の若手選手(?)とゼロワンの対抗戦が行われていました。

かつては「メジャーの雄」、「キングオブスポーツ」と言われた新日本ですが、現在の新日のレスラーがインディー系レスラーと並び立っても、その佇まいに違いが感じられません。それはインディー系レスラーの質が向上したのではなく、新日本の選手がグレードダウンしたせいじゃないかと勝手に推測してます。

対抗戦で新日本の田口・内藤組と対戦した藤田ミノルは、田口と内藤を「新日本らしくない上手い選手」と評価しました。私はこの「上手い」という感覚がプロレスをダメにしてるんじゃないかと思いました。

上手いプロレスなんてのは、多少のセンスと運動能力があれば、簡単にやれてしまうものだから。宇野薫が猪木ボンバイエでやったように。

続いて永田・中西組と田中将人・大谷組のタッグマッチ。永田vs田中の対抗意識がピックアップされた試合でしたが、永田はなんでしょっぱい打撃技ばかり使ってるのでしょうか?

永田と田中との違いは、レスリングの下地の有無に他ならないでしょうに、なぜレスリングの技で圧倒しようとしないのでしょうか?私は理解に苦しみます。

今のプロレスファンは、見た目に派手な打撃技や頭から落とすような危険技しか求めていないということでしょうか?

そしてレスラーはその要求に応じる。

実際に強い衝撃を頭部や頚椎に与えれば、レスラーの肉体に致命的なダメージを与えることになりかねない。とてもじゃないが毎度毎度やってられるわけがない。

だから技をセーブして繰り出すことになるが、そうなると説得力が無くなる。観客は「もっともっと」と激しさを求める悪循環。どの道、過激なプロレスには先が無いと言うことでしょう。

そんなことを考えていたら、ふとサルマン・ハシミコフやビクトル・ザンギエフら、新日本に参戦していたレッドブル軍団のプロレスを思い出しました。当時の私は、彼らの地味なレスリングが退屈でした。

プロレスが上手くはないレッドブル軍団。しかし、その佇まいと醸し出す雰囲気は、インディー系のレスラーには到底真似できないものです。

そんなレッドブル軍団を当時は評価できなかった私も、過激なプロレスを求めたファンの一人ということでしょう。

だから私は、反省の意味を込めて「危険なプロレスに反対する」との意思表示を続けていきたいと思います。