昔から『K-1心中』を読んでくださっている方ならばお分かりでしょうが、私は7〜8年前から郷野の実力を高く評価していました。

郷野のようにアウトボクシングが出来る上に寝技も強い選手はなかなか日本には見当たりません。

特にボクシング技術は相当なものであると私は見ています。郷野が世に出る直接のきっかけとなったステージであるPRIDE武士道においては豪快なKO勝ちがなかったので、そう思わない人も少なくないかもしれませんが、あの小さな体で全日本キックのヘビー級タイトルを獲得した実績は単純に凄いことだと思います。

全日本キックのヘビー級なんて大した選手がいないじゃないかと言う声も聞こえてきそうですが、身長180cm足らずでありながらヘビー級のキックボクサーをキックルールで手玉に取ることが並大抵のことではないことはご理解いただけるでしょう。

また、改めて郷野の凄さを感じたのは武士道でのヘクター・ロンバート戦です。ロンバートの体力、圧力はその階級のトップ中のトップであるわけですが、それを計算どおりにいなし続け、最終的には無理をしないアウトボクシングで予定どおりに判定勝利。試合後半は地味な展開だったかもしれませんが、私の中では「郷野恐るべし」という思いが強まったわけです。

で、今回のUFC初参戦一本勝ち。聞くところによると、序盤は相手の攻撃をしのぎ続け、いつの間にかの郷野ペースの末に腕十時を決めたそうで、郷野らしさ全開だったようです。

生涯初の減量を経て“黄金の階級”に参戦、そして文句なしの一本勝ちで600万円のボーナスGET!!「総合格闘技の申し子」と呼ばれた男がアスリートとして、自分の体格、技量等を真剣に見つめ直して取り組んだわけですから結果が出て当然です。

もしかするとベルトに手が届く位置に上り詰めるのも時間の問題かも知れません。

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