前日行なわれた全日本キック-60kgトーナメントで文句なしの優勝を成し遂げた山本真弘の口から嬉しいセリフが飛び出しました。

「K−1 60kg級を作って世に出したい」

これは、今回のトーナメント準決勝で山本が下した石川直生が常々口にしてきたセリフを引き合いに出したものです。

まさかそれを皮肉る意味だけで口にしたわけではないでしょう。山本がこれだけ堂々と宣言したということは、いよいよK-1 60kg級=通称K-1SPEEDが具現化し始めたということでしょうか?

私はこれまで数百本のコラムを書き、ささやかながら格闘技界に様々な提言を行なってきましたが、その中で特に声を大にして言ってきたのが、キックボクシングのメジャー化です。

これほどのタレントが揃っていながら、なんで世の中に全く届いていないのか?

世間の誰にも知られずに細々と、「興行人気」などというチンケな満足感に浸り続けるつもりなのか?

副業を持つことは、プロアスリートとして恥ずかしくないのか?

何の価値も無い世界タイトルなど捨ててしまえ!

以上、こんなことを書いてきたつもりです。素人が何を言うか!と叱られるかもしれませんが、私が言ってきたことは至極当然のことだと思ってます。

ファイトマネーの代わりにチケットを何十枚も貰って、それを知り合いに売りさばく。会場は身内の応援合戦。こんなものは小学生の学芸会と何ら変わりありません。よくも会社の同僚に「試合に出ますんで、チケット買ってください」なんて言えるもんだ。

キックボクシングはその業界の中に目を向けていたのでは何の進歩も生まれません。世の中に存在するプロアスリート全てを見て欲しい。プロ野球選手はどれだけの年俸を貰ってますか?サッカーの日本代表は世間にどれだけ注目されていますか?

業界がバカならファンもバカになる。K-1心中にこんなコメントが寄せられたことがあります。

「あなたはキックを批判しているが、後楽園ホールを常に満員にしている現状を知らないのか?」

後楽園ホールが満員?それで選手に満足な報酬を与えられますか?

想い出デビュー程度の選手は別にして、トップクラスのキックボクサーたちは、プロ野球選手やJリーガーらと比べてもそん色ないトレーニングをしているはず。

にも関わらず年収数百万円の世界。

今こそ世の中に飛び出してください。正当な評価を受けてください。プロとして恥ずかしくないだけのファイトマネーを手にしてください。

まずはキックボクシングという競技の基盤整備を進めながらの宣伝活動。すなわちK-1SPEEDを世の中に送り出すのです。

優勝した山本だけではない、その他の全選手が作り上げたこの盛況。今回がラストチャンスのつもりで、理念を具体的な行動によって示してください。お願いします。

≫≫≫皆さんもともにキックを応援しましょう。人気blogランキングへ