フジテレビ深夜26:35から1時間枠で放送された『K−1トライアウト特番 〜元ロッテ・立川 31歳の挑戦〜』を見ました。

まずはゴールドジムで行なわれた最終試験の模様から。リング上でシャドーを行なう選手たち。休憩時間には係員の大成敦氏(K−1レフェリー)から、

「一流の審査員(ホースト、ベルナルド)が見てる前で、ちんたらちんたらシャドーをやるな」

と一喝されてました。たしかにTVで見た分でもかなりだるいムードでした。

そして最終試験に合格した立川は、8・16のデビュー戦を前に南アフリカのベルナルドのジムへ“短期留学”。ジムの壁には“切れてない”のポスターが何枚も貼られていました。過去の栄光みたいな。

ミット打ちの指導では、フックがうまく打てない立川に対して、

「バットスイングと同じ要領で打て」

とベルナルドがアドバイス。でも、それって立川にとっては一番言われたくないことじゃないかしら?

って言うか、バットスイングとフックって全然結びつかないような気がしますけど。まぁベルナルドとしても善意で野球を引き合いに出したんでしょうけどね。

宿舎では、日本に残してきた子供らと電話で話し、涙ぐむ姿も。

番組最後は8・16トライアウトサバイバル。立川は日中友好親善対抗戦の第2試合に出場しました。

この対抗戦に出場した中国人選手も、日本のトライアウト合格者同様にピンキリだったようです。

立川が出待ちの間にバックステージから眺めていた第1試合。村上塾所属の伊藤純をKOした中国人選手は豪快なハイキックを放つなど、キックボクサーとして充分に通用するレベルでした。

一方、立川と対戦した選手は、身長190cm体重100kgと大柄ではありますが、日曜散打教室に顔を出してる程度みたいな、技術・体力ともにかなり未熟なレベル(顔は中迫と南伸坊を足して2で割ったような・・)。最後はスタミナ切れで相手にケツを向けて休む始末でした。ケツ向けて休ませる立川もアレですが(苦笑)

そのように両者ともプロにはほど遠い試合内容であったため、会場の格闘技ファンからは厳しいブーイングが飛んでいましたが、大挙詰めかけたロッテの応援団は太鼓や鳴り物で野球流の賑やかな応援をしておりました。

立川にとっては嬉しかったでしょうね。プロ野球という日本のスポーツエリートが集う華やかな世界から一転して、プロ格闘技という泥臭い世界に足を踏み入れた自分を応援し続けてくれる。こんなに嬉しいことはないでしょう。大応援団結成にFEGの差し金があったとしても、実際に会場に足を運んで応援してくれたことは事実なのですから。

今の世の中、落ちぶれた人間は徹底的に叩くような風潮が強いじゃないですか。そんな中でプロ野球崩れの格闘家を応援するなんて、良い話ですよ。

嘲笑するのは簡単。

でも、立川が真面目に取り組む姿勢を崩さない限り、ロッテ応援団以上に我々格闘技ファンも応援しようじゃないですか。せっかくこっち側に足を踏み入れてくれたのですから。

≫≫≫人気blogランキングへ