新設されたK-1ヘビー級のタイトルを争って、武蔵、藤本、ハリ、カラエフの4人の選手がしのぎを削ることになりましたが、この4人の中で藤本選手一人が確実に見劣りすることは異論の余地が無いでしょう。

最近ではボビーと塩試合をしたり、バター・ビーン戦ではあっけなくTKO負けしたり、ホースト戦では案の定KO負けしたり、、、。さらに藤本選手本人のブログによると、昨年暮れにも海外の試合でKO負けしている模様です。

でも藤本選手には他の日本人選手には無い破壊力があることも事実。だから我々は何やかんや言っても期待してしまう部分もあります。

特に私は藤本選手にほんのちょっとした思い入れがあります。私がある大会に出場した時のことですが、当時の私はヘビー級で闘うことに少しだけ色気を見せておりまして、しっかり体を作ればやれるんじゃないかなんてのん気に考えておりました。しかし、そんな甘い考えを打ち砕いたのが藤本選手の肉体でした。Tシャツ姿の彼を目の当たりにした私の頭の中には、、、

中量級専念

の5文字しか浮かびませんでした。こんなごっつい奴と殴り合いなんて死んでもできひん!と。それほどに圧倒的な肉体を誇っていました。

そんな私ですから、藤本選手が伸び悩んでいる現状を誰よりも憂いているわけです。余計な一言を申し上げれば、藤本選手はオーソドックスなボクシングができません。ジャブに始まるボクシングではなく、終始フックを振り回す現状のスタイルでは技術的にもスタミナ面でも限界が見えていると思います。

大型選手が揃うK-1の中ではかなり小さい部類に入ってしまう藤本選手ですから、どうしても懐に飛び込んでフックを放つスタイルになってしまうのかもしれませんが、どうも一か八か、しかも分の悪い勝負に出ているようにしか見えません。

天はニ物を与えずと言いますが、藤本選手に武蔵並みのリーチがあればなと常々思っています。それほどに惜しいパワーファイター・藤本選手が今回のヘビー級タイトル挑戦で大仕事をしてくれることを願っております。