昨日格闘技雑誌を立ち読みしたら、亀田が所属するボクシング協栄ジムの金平会長のインタビューが載っていました。

主な内容は、ボクシングと格闘技との間にある垣根を取り払うべきだというもので、キックからボクシングに転向した経験のある土屋ジョーを例に出し、魔裟斗やKIDがテストを受けた上でボクシングに出れば今以上のファイトマネーを用意するとのこと。

グラップラーのKIDがボクシングに転向することは到底考えられず(心底はアマレスが一番って感じだし)、魔裟斗にしてもよほどの冒険心がない限り、実現する話ではありません。

でも見てみたい、魔裟斗のボクシング。K-1でどんな試合をするよりもセンセーショナルでしょうね。

K-1に転向したボクサーがローキック一辺倒の攻撃を受けて何もできずに負けたように、魔裟斗もパンチのコンビネーションを面白いようにもらって負けるのか?

それ以前に、魔裟斗がボクシングに転向するとしたら階級は?ボクシングのミドル級は72kg超で、竹原のような大男を相手にせねばなりませんから、ライト級まで減量しなければ通用しないでしょう。

そして、運が良ければ日本ランキングに入ることも可能な気はしますが、ボクシング陣営では魔裟斗がやり辛そうな、リーチの長いアウトボクシングが巧い選手を当てるでしょうから、そう簡単には勝てないでしょう。

結局はボクシング界も魔裟斗のネームバリューを利用するだけ利用して使い捨てるでしょう。

くしくも、西日本ボクシング協会では、最近“鎖国政策”を解除したとのこと(ソースはこちらのサイト)。K-1やPRIDE等に出場したボクサーでも出戻りOKということですが、この高い垣根が取り払われる日は絶対に来ないような気がします。

今になって思い返すと、石井館長の手腕は素晴らしい。あの吉野弘幸をK-1に転向させ、K-1協栄ジムなるものまで誕生させたのですから。この時期がK-1とボクシングが最も接近した期間だったといえます。

ボクシング界も良い意味でK-1を利用すればいいのです。日本においてはK-1の選手の方がはるかに知名度は高いのだから、どのようなルールでも交流戦を行うことにより、誰にも知られることなく引退していくボクサーが世に出る可能性が大いにあるのですから。ボクシングって本当にハイリスクローリターンな競技ですよ。海外には億を稼ぐ選手もいますけど、現在の日本人のボクサーでまともな収入があるのは亀田だけでしょう。

ボクシング協会には、もっとボクサーの利益になるような取り組みをしてほしいと思います。

そしてK-1もボクシングの組織運営等を学び、単なる見世物からの脱却を図ってもらいたいものです。