渡辺一久

ナベカズのK-1ほろ苦デビュー戦と魔裟斗になれない男

自宅パソコン内のフォルダを整理していたら、渡辺一久のK-1デビュー戦(最終ラウンド)の動画が出てきた。


大振りだが、元プロボクシング日本王者らしい危険な香りの漂うパンチを惜しげもなく繰り出す渡辺。



おっと、上松の左ミドルがクリティカルヒットしたぞ!!ボクサー渡辺、大丈夫か!?



ボクサー渡辺、大丈夫ではないらしい。



おどけたポーズでダメージを誤魔化してはみたものの・・・



オエッとえづくボクサー渡辺。大丈夫か?



上松の右でダウン寸前!どうした?ボクサー渡辺!!



そして、最期は例のアレで試合は台無し。



ダウン寸前まで追い込まれ、自らの手でアゴを叩いてオウンダウンを喫するという茶番を演じ、決定的な2ポイントを失った渡辺。

この行為を汚いとか逃げた等と断罪するか、ボクサー幻想を辛うじて保つことに成功したと評価するか(評価するってのはおかしいか)。

それより何より、あそこで渡辺を仕留め切れなかった上松が不合格。何に不合格かって、ポスト魔裟斗ですよ。

対ボクサー戦は全てKOで勝利してきた魔裟斗の偉業は、勝ち方に問題はあるが、結果を出したこととして一定の評価をしなければなるまい。自分がポスト魔裟斗の座を奪うと言うならば、そこは完璧にクリアしてもらわないと困ります。

攻めるときは徹底的に攻めろ!観客にストレスを与えちゃいかんよ、君ぃ。



》web新のTwitter

谷川EP総括を受けて

7・5K-1MAXの谷川EP総括を読んだ。

いつもの大会の総括にはツッコミどころが散見されるが、今回は納得できる内容ばかりだった。それは、今大会が何ら虚飾する必要もないくらいに素晴らしい成果をあげられたことの証でもある。

それでは、EP総括を点検してみよう。



「松本選手や裕樹選手も負けっぷりがよかったし・・・」

これはまた馬鹿正直な感想だ。K-1ファイターとして世に出るためには、負けっぷりに色気があることも重要であることは、当ブログでも何度も書いてきたことだ。K-1最大の魅力がKOシーンであることは言うまでもないのだから、その色気が重要であることは言わずもがなである。

逆に駄目だったのがリザーブマッチの宮田。先に2つダウンを奪いポイントで優勢だった宮田は、最終ラウンドにダウンを1回奪い返されると、KO負けを恐れてクリンチで時間稼ぎをし、辛うじて判定勝利を手中に収めた。何の価値もない勝利だ。

しかも、地上波中継ではこの試合を番組冒頭にフルラウンド流したらしいが、それが視聴率が振るわなかった大きな要因だろう。あんな試合にチャンネルを合わせたままにするのも余程の物好きしかいない。

ただ、大会進行中に番組がスタートするという中継形態のため、あらかじめ番組構成(まずは渡辺の試合をフルラウンド流すこと等)を概ね決めておかねばならなかったのだろうが、それが完全に裏目に出てしまった。これについては後日改めて言及したい。



「大和選手、久保選手、紀左衛門とか、若い選手がキック団体のメーンイベンターに勝ったのがよかったし、そういう世代が63キロを面白くしていってもらえれば。」

才賀も強調していた「世代交代」だが、古くから全日本キックでメインを張って来たナオキックが完敗したことで、その印象が否応にも強まった。それを象徴したシーンが、試合後の肩叩き。これ以上落ちないだろうというくらいに肩を落として立ち尽くすナオキックを肩叩きした才賀のGJ。カメラに向かってきれいなままの太ももを見せつけるアピールも秀逸だった。

さらに才賀は、退場しながら放送席のHIROYAに「(子園は強いやろ!」とアピール。全日本キックの看板を背負って試合に臨んだナオキックが、甲子園ファイターに完敗したのだ。「甲子園は強いやろ!」発言に誰が異論を唱えられようか。

才賀vs.ナオキックは、まさにキックボクシングがK-1甲子園に敗れ去った歴史的な試合となったわけだ。正直、私もK-1甲子園ファイターの実力を侮っていた。さすがの才賀もナオキックには苦戦するだろうと。とんでもない話だった。

しかし、これでK-1におけるナオキックの商品価値が0になったわけではない。才賀とのリベンジマッチ実現を標榜し、それに向けてのチャレンジマッチを泥臭くこなしていく姿は観客と視聴者の心に留まるはずだ。

ただ、このようなリベンジロードを主催者がお膳立てしてくれる保証はない。むしろ与えられない可能性の方が高いだろう。

だったらナオキック自身がアクションを起こさねばならない。さて、どう動く?


※ナオキックのリベンジロードについては、私もナオキックを一押ししてきた責任もありますので、今後のエントリーで具体的な内容を提案していこうと考えております。



「63キロは来年世界大会をやりたいです。今後はRISEやKrushと協力して選手に経験を積ませながらやっていく形にしたい。大和選手や久保選手は70キロの選手以上に世界に通じると思うので楽しみです。」

世界レベルの-63ファイターを作り上げていく作業をどうするか?

未知の強豪を発掘したり、キックの団体で活躍している外人選手を招聘したりするのが一般的な手法だと思うが、最も手っ取り早く、なお且つ刺激的なのが、-70ファイターを-63に転向させることだ。

これは以前にも書いたことだが、例えばマイク・ザンビディスは格好の存在。もともと60kg台半ばのウェイトでMAXに出ていたから、わずかな減量で-63への転向が可能なのだ。身長180cm超の選手が増えてきた-70においては、これまで以上に体格的なハンデを背負うことになるザンビディスにとってもこの転向は渡りに舟のはずだ。

ブアカーオの同様。体格的ハンデもあってか近頃成績が振るわない彼も、-63では水を得た魚のように再生するはずだ。

さらに、初期のK-1MAXやHERO'Sで活躍したレミギウス・モリカビュチスや、-70では小柄な部類に入るイム・チビンや"アーツの愛弟子"リーロイ・ケスナーも、パフォーマンスを最も発揮できる舞台として-63を選ぶ可能性は十分にある。総合・南米枠としてマルロン・サンドロ投入も面白そう。2戦連続で相手を失神させた脅威のパンチをK-1で発揮してほしい。

大和哲也(日本)
久保優太(日本)
マイク・ザンビディス(ギリシャ)
ブアカーオ・ポー・プラムック(タイ)
レミギウス・モリカビュチス(リトアニア)
イム・チビン(韓国)
リーロイ・ケスナー(オランダ)
マルロン・サンドロ(ブラジル)

以上で一通りの世界大会を催すことも可能だろうが、この中から1人をリザーブに回して(レミーガ?)、代わりに未知の強豪を参戦させれば完璧だろう。



「視聴率は9%台でよくありませんでした。内容的には評判よかったしコア層の評価もすごく高かったのですが、マスとコアの間で興味が離れてしまっていて、マスにどう届けるかが今後の課題です。いい試合だったのにそこは難しいですね。でも、見に来てくれたTBSの局長クラスの方々の評価はメチャクチャ高くて、それはよい材料です。」

マスに届けるための方策は、K-1心中の中でいくつも提案している。頭を使えば良いだけだ。



web新のツイッター。佐藤嘉洋選手からRTがありました。

yoshiHEROsato 29ー29だったのが岡林さんというのも言い間違いらしい。試合終わった直後岡林さんが、控室に飛んできて『僕の採点は30ー28ですのでドローなのは違うジャッジです』と言いに来た。 RT @K1_webshin:ジャッジの集計って小学校低学年レベルの計算だと思う。どうやったら間違えるの…

選手の生の声が聞けるツイッター。今更ながら、なかなかのツールだと思い始めてますよ〜!(笑)

今日のK-1MAXの見所は、エンターテナーとしての選手の意識

いよいよ本日開催のK-1MAX日本トーナメント大会ですが、正直、一番楽しみなのはトーナメント戦ではなく、今大会から正式に階級設定された63kg級の2カード、渡辺vs.DJ.taikiと村浜vs.小宮山です。

まず渡辺vs.taiki。

taikiはキックボクシングの試合経験もある打撃系総合格闘家ですが、キックでは無名選手相手に2勝しただけだし、DREAMでは所との試合で自らが眼窩底骨折を負うなど、打撃の強さが伝わってきません。

さらに、所戦を見る限りtaikiはかなり前傾姿勢のファイトスタイルなので、渡辺が嫌うローキックを得意とする選手ではないでしょう。と言うか、ローキックで勝ち逃げしようなんてつもりもないでしょう。そんなショボい試合はしないからこそ、taikiにチャンスが回ってきたのです。

とは言え、パンチの専門家である渡辺に勝つのは至難の業でしょうが、山本篤がパンチで圧倒されたような無策な負け方はしないはず。どんな驚きを与えてくれるか期待しましょう。

一方の渡辺は、K-1に絶対的な価値を感じていないところが魅力の選手。彼のブログに書かれている肩書きは、「総合格闘家」と「第52代ボクシングフェザー級日本王者」であって、「K-1ファイター」との表記は見当たりません。“K-1内K-1に価値は無し”という私の観点からしても、渡辺のような既成のK-1スタイル的な戦い方を否定するような選手は要注目です。

と言うか、「○○選手はローキックが鬼のようだ」とか喜んでいるのは極一部のマニア気取りのファンだけであり、キックボクサー然とした選手なんて求められていないんですよ。キックボクサーとして強い選手は何人もいるし、そっちから頭を下げてK-1のリングに上がろうとして参って来るから。

K-1ライト級が60kgではなく63kgに設定されたことでもわかるでしょう?キックボクサーだけでは成り立たないんです。個性豊かで決定力のある総合の選手が不可欠である実状。

誰も彼もが前足でぴょんぴょんことリズムを取って、お約束のローキックの蹴り合いからスタートして・・・みたいな予定調和的な試合なんて誰も見たくありません。そんな退屈な試合が続いたらテレビ放映はたちまち打ち切られるでしょう。

そんな危機感を強く抱いているのが、K-1MAX黎明期に活躍した村浜。今回は適正階級での試合となりますが、勝つことを至上命題とせず、とにかく面白い試合をしなければK-1に明日は無いといった趣旨の発言をしています。シュートボクシングというジャンルを背負ってきた村浜ならではの説得力ある警鐘。

これに相手の小宮山がどう応えてくれるか。勝った小宮山が評価を下げるような試合にはなってほしくないですね。

渡辺が露わにしたK-1の根本的な問題

2月のK-1MAXで行われた上松と渡辺の一戦は、皆様方から様々な見方、捉え方のコメントが寄せられたことからもわかるように、K-1というジャンルについて考えるきっかけを与えてくれました。

K-1初登場の渡辺が自らのパンチでダウンするという茶番行為を演じてしまったことは何が問題なのか?

K-1を背負いながら戦っている魔裟斗たちは、渡辺の行為をどう思っているのだろうか?

自分のパンチで倒れたことをダウンと見なしたレフェリングは間違っていたのではないか?

渡辺のようにK-1を腰掛けにしか思っていない選手を起用せざるを得ないほどにK-1は人材難なのか?

それとも主催者が渡辺に対して、反則でも自演でもいいから試合を盛り上げてくれれば良い、総合デビューに向けての踏み台にしてくれれば良い、と考えていたのか?

・・等など、いろんなことを考えさせられましたが、私が思うに、渡辺が真摯な態度で取り組みたくなるような権威をK-1が有していないってことが一番の問題なんじゃないかなと。

だって、K-1なんてどうでも良いという渡辺のような選手をリングに上げてるわけだから。主催者の意に沿えば誰でもリングに上がれてしまえるK-1が軽く見られるのは当然でしょう。

しかし、試合に出す選手の人選をシビアにしたら、曙vs.サップのようなズバ抜けて面白いカードも実現しなくなるからなぁ。そこが大いなる矛盾て言うか問題だわなぁ。K-1なんてどうでも良いってスタンスの度合いを比べたら、曙もサップも渡辺に負けてないもんな。

K-1を権威という面から語るとき引き合いに出されるのがボクシングですが、昨日の世界戦で念願のタイトル奪取を果たした粟生の嬉し泣きを見ましたか?

K-1のチャンピオンになって、あんな嗚咽を漏らすほどに喜ぶ選手がいるでしょうか?実際、あそこまで人生を賭けてK-1に取り組んでいる選手なんていないんじゃないかと思いました。

ボクシングファンではなくK-1ファンとして、そう思いました。

非常に残念だった上松vs.渡辺 K-1MAX

先のK-1MAX日本予選大会で行われた、上松大輔と元ボクシング日本王者、渡辺一久の一戦をネット動画で観ました。

一言言わせてもらえば、極めて残念な結果。

激しいパンチの攻防は見応え十分でしたが、最後のオウンダウンで全て台無しになりました。

最終第3ラウンド残り数秒の時点で渡辺は自らの頬を殴る真似をして倒れ、ダウンを宣告されたわけですが、それまでの攻防は見応えがありました。

渡辺のパンチはさすが日本王者らしいスピードとキレ。このパンチは、K-1軽量級のボクシング技術を底上げしてくれるものだと思いました。

さらに渡辺のトリッキーな動きは、往年の須藤元気を髣髴とさせる面白さ。

一方の上松もそれにじゅうぶん対応できるボクシング技術で応戦し、あわや渡辺からダウンを奪うか?という場面を作りました。

この上松、甘チャンな見かけによらず、かなり豪胆なファイターかもしれません。キックファンの間では、山本真弘ら全日本キックの主力に比べて上松を格下に見る傾向が強いですが、そんなことないんじゃなかな?と思わせる今回の渡辺との一戦でした。

しかし、これら好材料も渡辺のおちゃらけで御破算です。本来ならば番組スタッフもこの試合をテレビ中継に加えるつもりでいたはずですよ。何せ一押しの上松の試合なのだから。

ところが、渡辺にあんな真似をされたのでは放送することは不可能。とんでもないことをしてくれました。

渡辺はいったい何をやりたくてK-1に出場したのだろうか?「判定になりそうだったら自分で自分を殴ってダウンすると知り合いに話していたのでそれを実行した」などとスケールの小さ過ぎる発言をした渡辺なんてK-1には不要です。

でも最後にもう一度K-1のリングに上げたい。その時はナオキックとムエタイルールで試合させて、あの薄汚い顔に大きな裂傷を負わせてから追い出してほしいと思います。



<アンケート実施中>
K-1ワールドMAX日本人推薦枠は誰がふさわしいかのアンケートには多くの方々に投票していただき、誠にありがとうございます。引き続き実施しておりますので、まだ投票していない方は右サイドバー最上段のフォームから清き一票をよろしくお願いします。

プロボクサー・渡辺一久の尊厳

レイザーラモンRGの「歌舞伎あるある」をついつい口ずさんでしまうweb新です。

さて、2・23K-1MAX日本予選大会の追加カードとしてワンマッチ2試合が追加されましたが、佐藤vsゴリアエフはまた後程として、60kg級のエース候補である上松大輔の相手、渡辺一久はかなりのキワモノですね。

日刊スポーツによると、

ボクシング時代の06年10月、日本王座の防衛戦で相手を投げ、倒れた相手の後頭部を殴るなどして2度減点された。所属した角海老宝石ジムが「半年間、試合を自粛した」と振り返るほどの札付き

とのことで、谷川EPも「大毅よりもひどい」とホクホク顔。

果たしてこの渡辺、総合格闘技参戦も視野に入れているとのことですが、どれだけの決意を持ってボクシングから転向してきたのでしょうか?

皆様もかなり疑り深く渡辺を見ていることと思いますが、上松の引き立て役として金を積まれたと思われても致し方ないでしょう。

もしかすると、この試合は初めから上松の勝利ありきのカードかもしれません。谷川EPには「2試合目からは好きに暴れて構わないから」なんて耳打ちされてたりして。

そんなうがった見方が取り越し苦労で終われば嬉しいですが・・・。

いみじくもボクシングの日本王者にまで登り詰めたほどの男なのだから、ボクシング時代とは桁違いの金を貰う代わりにリング上で大の字になる、そんな醜態を晒すようなことはしないでもらいたい。

渡辺が、過去にボクサーたちがK-1のリングで結果を残せなかったことについて聞かれた際に残したコメント、「みんなボクシングが通用しなくなってから来ているけど、オレは22歳でチャンピオンになったときから決めていた。ボクサーだけどボクサーだと思ってないから」を信じてみたいと思います。

K-1は大晦日から磁場が狂い始めてますから、もしかすると渡辺がパンチでK-1のベビーフェイスを秒殺するような事態になることも大いにあり得ると思います。

それに、“ポスト魔裟斗”としてK-1が上松を売り出そうとする方針にもウンザリしませんか?

K-1が敷いたレールから売り出し中の選手が脱線する姿を嗜むのもK-1の楽しみ方の一つじゃないかなと思います。



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web新のプロフィール
観戦暦:30年。格闘技入賞歴:新空手K-2トーナメント、K-1モンスターチャレンジ、土浦市長杯。戦績:17試合13勝4敗9つのKO勝利。新空手史上最短KO記録保持(5秒。但し非公認)


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