試合自体は退屈なものが大半を占めたが、選手たちとファンの心の温かさが会場に充満した大会だった。

まずはUのテーマで選手入場。いい歳したおっさんが何分間も飽きずに目を輝かせて手拍子を続けるなんて、Uのテーマ以外に無いのでは?(笑)

続いてUインター恒例の新弟子が実技をやる格好のルール説明。その1人がなんとピン芸人のキャプテン渡辺だった。渡辺は元Uインターの練習生だったとのことで今回の起用になったようだ。それにしては身体が小さかったな。

第一試合は長井vs.冨家。酷くだれた試合で、解説と実況の声が会場内に響くほどのシーン現象が発生した。

第二試合は山宮vs.松井。さすがに山宮は現役のパンクラシストらしく動きが良く、掌底アッパーなどでポイントを奪って判定勝利した。とは言え、これもだれ気味の内容だった。効果的な攻撃が何も無かった松井に責はあるが。

第三試合は“帝王”高山vs.佐藤光留。これは完全にしょっきり。高山がエベレストジャーマンで相手をKOするという型を披露。まぁ、だれた試合よりは何倍もマシ。

第四試合は待ちに待った菊野vs.伊藤。この2人、開会式から雰囲気が違った。菊野は寡黙で、伊藤は殺気立って動き回る。両者ともに臨戦体制。果たして試合は、伊藤のタックルを二度かわした菊野が、その直後に張り手一閃!伊藤がもんどり打ってダウン。余りに唐突過ぎたせいか、レフェリー和田は13カウントくらいで試合をストップさせた(笑)

完敗に取り乱す伊藤。それをなだめたのはレフェリーの和田。そしてセコンドらに囲まれて退場。伊藤vs.三島を思い起こさせる極上の古典芸能を生で見せてもらった。

それにしても菊野は衝撃的な一撃を繰り出した。そして安定感も増している。これから対戦相手は怖いだろうな。





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