標記の台詞は、かつてのUFC日本大会で強豪柔術家を下した桜庭和志が放ったものとして有名だが、このケース以外で“プロレスラーは本当は強いんです”と胸を張れたのは、初期PRIDEで“路上の王”マルコ・ファスにTKO勝ちしたアレクサンダー大塚くらいだろうか。

そして、今週日曜日に行われたガチ相撲で久々に本当は強いプロレスラーを見ることができた。

女ながらにサバンナ八木を負かした神取忍である。

八木は芸人だが、柔道経験もある屈強な男で、昨今のこじんまりとした男子プロレスラーよりも体格的に大きい。その八木を相手に大相撲を演じた末に完勝した神取。

強さこそプロレスラーの証。アクロバチックなムーブやダンスの上手さ、容姿の美しさをアピールポイントにしている現代のレスラーたちは神取の偉業をどう見ただろうか?

現役引退した、しかも女子のレスラーが、プロレスラー本来の姿を示してくれたとは皮肉なものだ。