日本人格闘家のほとんどが、格闘技能が高いこと以外に何の能力も有していない。

強ければそれで良いと思っている。

他に何も無いから、それで充分だと自分を納得させている。言い聞かせている。

だから退屈。

だからマニア以外に見向きもされない。





アンデウソンへのリベンジに向けて邁進する自分の姿を一つのショーとして形作っているチェール・ソネンのセルフプロデュース力と演技力を見て、反面教師としての日本人格闘家たちを思った次第。

ソネンは入場から勝ち名乗りを受けるまで、表情ひとつ変えなかったが、マイクで感情を露わにした。

「アンデウソンは糞野郎。…今度俺が奴に負けたらオクタゴンを去ってやる」

UFCファンは皆、ソネンの一世一代の大勝負に集中せざるを得ない。そのムーブメントはテレビ等を通して確実に固定ファン以外の層をも巻き込んでいるはずだ。

とにかくチェール・ソネンはシリアスで格好良かった。UFC嫌いの私の率直な感想。





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