日本の立ち技格闘技界がにわかに色めき立ってきました。

これまでオランダやフランス等欧州圏内でK-1ルールの立ち技格闘技イベントを開催し続けてきたIT'S SHOWTIMEが、突如日本に進出してきたのです。

その足掛かりとして業務提携をすることになったのが、日本の新興ムエタイ・キックボクシングプロモーションであるREBELSです。

※訂正:IT'S SHOWTIMEと業務提携するのは(株)STJであり、STJが本格的に活動開始するまでの受け皿がREBELSなのだそうです。
2011/05/25 16:57:34
(株)STJと言うものが提携するんですが、STJが来春に興行をやるまでの間REBELS、M1がショータイムルールの試合をやっていくと言う事なんです。RT @K1_webshin



7月18日に行われるIT'S SHOWTIME JAPAN第1回興行も『REBELS×IT'S SHOWTIME 〜REBELS.8 & IT'S SHOWTIME JAPAN countdown-1〜』と銘打たれており、REBELSの第8回目興行『REBELS.8』とのジョイント開催という形を成しております。


大会情報(REBELS公式ブログより)


そして、この大会の認定組織として名を連ねているのが、JMA(=日本格闘技理事会)とWPMF日本支局、IT'S SHOWTIMEの3組織。。

IT'S SHOWTIMEは当然として、WPMFは世界ムエタイ連盟の略称で、2004年に設立されたムエタイの世界王座認定団体です。そして、個人的に初耳のJMA。

いや、正確には初耳ではなく、過去にその名を目にしたことはあると思うのですが、どうせ名ばかりのくだらない組織なのだろうなとスルーしていたのでしょう。格闘技関連の組織なんてどうせろくなもんじゃないと。

ところが、今回ある方からIT'S SHOWTIMEとREBELSの提携の経緯等についてメールを頂きまして、その方の話によるとJMAの理事長は藤原道場の藤原敏男先生とのことで、これまでのインチキ組織とは違って本気度が伝わってきますよ、とのことでした。


JMA(日本格闘技理事会)公式サイト


JMDは、「キックボクシングやムエタイが純然たる競技として正しく運営されているかどうかを監視する」ことを目的として設立され、選手の安全管理やファイトマネー未払い等不正行為の撲滅を謳ってます。

なんだかいかにもFEGを批判するかのような文句ですが、実際にテレビやスポンサー主導の運営体制により、KOされた選手を短い間隔で試合に出したり、一部の選手にファイトマネーが支払われないというのは、まさにFEGの現状です。

テレビで高視聴率を獲得したことで、20年前に比べると一般人の目に触れる機会が激増した格闘技ですが、社会的に認められたかどうかと言えば、答えはNOでしょう。未だに見世物の域を脱していません。

そんな格闘技の現状を正しい方向に軌道修正しようと言うのがJMDの方針です。

FEGとJMD・REBELS、K-1とIT'S SHOWTIME。対立軸が見えてきました。

JMDの理事長は先述したとおり藤原敏男氏ですが、FEGと連携中のKrushからはいつの間にか藤原道場が脱退してますし(Krush公式サイト選手紹介参照)、その一方で藤原道場所属の山本真弘はIT'S SHOWTIMEに出場してます。

そんな“JMD・REBLS連合”が、多数の有名選手を擁するIT'S SHOWTIMEと提携したことで、その理念をいよいよ実践できる段階になってきた。2011年の日本格闘技界は大荒れになるでしょう。

その兆しは早くも・・・。

冒頭で紹介したREBELSとIT'S SHOWTIMEの合同興行においてジョルジオ・ペトロシアンと対戦することが発表された日菜太に、FEGから“そっちに出たらK-1には出さない”との圧力がかかった模様。以下、Twitterより。

2011/05/26 10:14:10
1番最悪な「ここにあがったら、うちは上がらせない」が始まったか・・・それが嫌で始めた初心忘れたのかな・・・


当事者の日菜太選手に対して、そのような事実があったのか質問してみたら・・・
2011/05/26 22:20:34
@K1_webshin わかりません。。

ハッキリ答えられるわけがありませんよね(笑)大変失礼しました。

ただ、救いなのはREBELS山口氏の言葉。IT'S SHOWTIMEとの提携について質問したところ、以下のような回答を下さりました(ご多忙中にも関わらずありがとうございました)。
2011/05/25 17:01:51
で僕は対立するつもりは無いし、逆によく知らないヨーロッパの強豪選手を日本でコアなファンの前で紹介できたりして名が売れれば、K1で使う時にいいかなと思う位です。RT @K1_webshin


2011/05/25 17:08:09
僕らのコンセプトは「世界の本物をコアなファンに」なんです。ムエタイのタイ人も含め。世間に届かせる事が出来るのはK1だけだと尊敬してます。でも日本にもWOWOWのボクシングやUFCを楽しみにしてる人がいるんですよね。・・・RT @K1_webshin


2011/05/25 17:15:50
で僕は本来格闘技は地上波では成立しないと考えてる人間なんで、他の事をしなきゃいけないと思ってます。その為にRISEに始まり、コツコツと少しずつ前進している最中・・・ RT @K1_webshin


格闘技を世間に広めたK-1の遠心力。そして、格闘技を本来あるべき姿に正していこうとするJMD・REBELSの求心力。この両極をバランスさせることが格闘技の永遠のテーマであり、K-1心中もそのテーマに則って約6年間ブログを更新してきました。

今年もそのテーマを軸に、格闘技がさらに面白いコンテンツとなるように具体的な提案をしていきたいと考えてます。

山口氏の意見には概ね賛同しますが、格闘技が地上波テレビでは成立しないという点だけは違うと思います。やり方次第で格闘技はテレビコンテンツとして復活できる。私はそう信じてます。





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