It's showtime世界王者。

意味不明の肩書き。手品か大道芸のチャンピオン?

マニア以外、何のチャンピオンなのか誰も分からない。

実際に試合を観ても、キックボクシングのようでキックボクシングじゃない。やってることはK-1だけどK-1の名称はどこにも用いられてない。

ついでに言えばアムステルダム大会では上客が円卓で飯を食いながら観戦してるのが気に食わない。普通、格闘技観ながらディナーできるか?興奮して卓上が大惨事になるだろ。

上客はそんな風にエキサイトすることもないか。彼等にとってshowtimeは、ちょっと風変わりなディナーショーくらいの存在。円卓経由で格闘技ファンになる人間は皆無なのだ。

最初から立ち技最強を決めるという明確なテーマがあり、ステータス感溢れる名称を有していたK-1と比べると、どうしても興醒めしてしまうshowtime。

バダ・ハリが宝の持ち腐れになってしまうのが辛い。

健康センターの大広間に置かれた大型テレビで流された一昨年のK-1グランプリ決勝大会を、多くの大衆が食い入るように観ていた光景が忘れられない。

シュルトがバダ・ハリを倒して優勝したことを皆が悔しがっていた。

バダがアリスターをKOした準決勝を私は大衆とともに観戦できなかったが、それはもう大変な盛り上がりだったろうし、バダとアリスターがともに準々決勝を勝ち上がった時も大衆は胸を高鳴らせただろう。

街頭プロレスの時代を想起させられたあの夜のK-1の興奮とクオリティを、そのまま世界に発信出来ないものだろうか?

K-1の名に相応しいファイターたちに然るべき戦いの舞台が用意されることを祈るばかりだ。

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