自演乙vs.青木関連のエントリーに対する皆様方からのコメントを拝読しました。

いろんな見方があるもんですね。そりゃそうです。格闘技は算数じゃないんだから、これが正解!なんてものはないのです。

よく専門誌等で「青木真也とは何か!?」みたいな記事を見かけますが、そんなもんは見た人それぞれの中に像が作り上げられるものであって、いちいち定義付けをすることには大した意味はないと思います。

大切なのは、どんなスキャンダルが起きたとしても、それでも格闘技って面白い!という純粋な気持ちを持ち続けること。K-1心中を更新していく中で「このブログを読んで、そんな見方もあるんだなと気付かされた」みたいなありがたいご意見を頂戴することもありますが、もちろんそれに奢ることなく、一人でも多くの格闘技ファンの方々と格闘技の面白さを話し合えるコミュニティを作り上げていけたら良いなと思う次第です。

また、「辛口の批評を楽しみにしてます」というご意見もしばしば頂戴しますが(ありがとうございます)、私自身は辛口のつもりも、批評をしているつもりもありません。格闘技が好きであればこそ、自分の子供を厳しく叱るように自然と言葉が辛らつなものになってしまうのでしょう。

さて、青木問題はひとまずお休みして、今回は京太郎のK-1リベンジマッチについて書いてみようと思います。


Dynamite!!2010 第7試合 K-1ヘビー級ワンマッチ
○ゲガール・ムサシ(判定3-0)京太郎×
※京太郎は第2ラウンドにパンチでダウン1



京太郎の敗因は、リーチの短さからくる打ち合う姿勢の悪さ。彼は打ち合いになると相手に正対する癖がある。いや、癖というか、そうせざるを得ない。

リーチが短いという身体的特性があるため、斜に構えたのでは奥側のパンチが相手に届かないから、打ち合いになると、胸を突き出した非常にリスキーな格好で相手と向き合うことになり、パンチを被弾し易くなってしまうのだ。

それでもこれまでは何とかヘビー級戦線を勝ち抜いて来たが、ゲガール・ムサシのボクシングテクニックがたまたまその弱点を突いた格好になった。

今回の試合は京太郎にとって、08年大晦日に自身の“前任者”をKOしたムサシへのK-1リベンジという位置付けのカードだったが、それに失敗した。これが5ラウンドマッチだったら結果は違っていただろうという声もあるが、それはあくまで仮定の話。この試合は両者ともに3ラウンドマッチとしての戦い方をして、この結果になったのだ。だから京太郎の大惨敗と私は見ている。

しかし、それでも彼がK-1ヘビー級タイトルの保持者であることには変わりない。1階級下の総合格闘家にダウンを奪われた末に黒星を喫したK-1ヘビー級王者、京太郎。

次のK-1は春の横浜大会になるだろうが、失地回復のためにK-1はどんな手を打つのだろうか?それとも何も無かったかのように唐突で無意味な相変わらずのマッチメイクをするのだろうか?

失地回復と言えば、-63CLUBの大和哲也も危ない試合をした。私が12月19日に更新したエントリーで予想したとおりに苦戦した訳だ。

もうヘビー級とかライト級とか区分してる場合ではない。春の横浜大会は、ワールドGPシリーズもMAXも一まとめにして、K-1とMMAの対抗戦を主軸にするべきだ。

そこには是非とも、自演乙vs.菊野克則の一戦を組み込むことを主催者に提案したい。そして、自演乙が青木に勝利した感動と驚きをその場限りで終わらせず、自演乙戦に名乗りを上げた菊野のやる気も無駄にせず、それら幾つかの点同士を線で結んだストーリーを構築し、2011年のシリーズで展開して欲しい。

2011年のK-1を盛り上げるには、それが一番有効な手段のはず。

ただ、谷川EPはそーゆーところに鈍感だし、マスコミも何をどうすれば格闘技が盛り上がるのかが全く分からない状態だから困るんだけど・・・。





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