格闘技ファンの皆様、新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

さて、さっそく自演乙vs.青木真也の一戦についてです(笑)

私は元旦から出先にいるため、落ち着いてネット閲覧ができませんが、多分ネット上では凄まじい青木バッシングが展開されていると思われます。

確かに私も、第1ラウンドの青木の戦法には呆れ果てました。青木が時間稼ぎをするであろうことは、当ブログの試合展開予想のエントリーにも書きましたが、まさかあそこまで醜く、露骨にやるとは思いませんでした。

実際に自演乙が攻撃の機会を伺えた時間は1分半どころか、数十秒の世界だったんじゃないでしょうか?

その挙句の第2ラウンド秒殺劇ですから、そりゃ叩かれるというものです。

しかし、冷静に考えると、青木はそこまで酷いことをしたのかな?という疑問符が湧いてきます。

青木のセコンドに就いた北岡悟選手とTwitter上での意見交換させていただいた中で気付いたことですが、青木が打ち合いを完全に回避したことは至極当然のことであると。ストライカーが総合の試合で相手の寝技に付き合わないのと同様に、敵のフィールドでは戦わないという鉄則を守ったに過ぎないのです。

これは印象の問題なんですね。打ち合いは勇敢なことで、それを逃げるのは弱虫だ、となる。

もし、1ラウンド目にDREAMルールをやったとして、自演乙が徹底的に寝技を回避して5分間逃げきったとしても、誰も卑怯者呼ばわりはしないでしょう。

ただ、試合の内容・結果の受け止め方は人それぞれ。大衆は見たまんま感じたまんまの印象を抱きます。大衆に悪い印象を持たれたのは、この試合を受けた青木の自業自得と言えるでしょう。

また、私が評価させていただいた青木のミドルキックも、K-1ファイターに通用する代物ではなかったということです。実際に彼はその技を信じて、自演乙の脇腹に蹴り込むことが出来なかったわけですから。

せいぜい打撃が苦手な柔術家を突き放すために使える程度の技と言うことなのでしょう。

しかし、それの何が悪いのか。立ち技の試合では通じなくても、総合で使えるならば何ら問題はないのです。

ミルコ・クロコップがパット・バリー相手にサブミッションオブザナイトを受賞したのと同じ。相手によって有効であれば問題ないのです。それが総合格闘技。ザッツオール!

以上、なんだかんだと御託を並べてみましたが、自演乙のファンは素直に大喜びすれば良いと思いますよ。Dynamite!!は大衆娯楽なのですから、好きなものを好きと言い、嫌いなものを嫌いと言って何が悪いのか。

それを否定する選手は、修斗やムエタイにだけ出てろって話です。

ただ一つ気になったのは、TBSの情報バラエティ番組『サンデーモーニング』において、青木に喝が入れられたという話。

格闘技を解説できる人間が不在の場所で、その本質を露ほども知らない元プロ野球選手や文化人気取りのコメンテーターらに青木が槍玉に上げられるのは納得いかない。

“自称DREAMの大黒柱”なんて揶揄される青木の頑張りを無にするようなTBSスポーツ編成局の方針に首を傾げます。いや、方針も糞もないのでしょう。行き当たりばったりですからね。

果たして2011年の日本格闘技界は一体どうなることでしょうか?





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