ちょいとお待ちよ、車田正美さん。あなた見込んで頼みがござんす、この手紙。

ってな感じで幕を閉じたK-1GP2010でしたが、こうもあっさりと望み通りにアリスターが優勝しちまうと、何だか逆に物足りなさを感じやしませんかい?

私的にはむしろ準々決勝のスポーン戦で、最終ラウンドになってやっとアリスターがダウンを奪ったシーンがハイライトでござんしたね。

あの試合は危なかったけれども、1番の敵はスポーンではなく、その参謀役であるホーストであった…なーんてこと語ったら、まんまよいこのK-1ファンでやんすね。いやいや、アリスターを苦しめたのは、改悪されたルールでやんすよ。首相撲からの攻撃は一切禁止という(いつからなんだい?ねぇ、おまいさんたら)。

このルール改悪はたぶんシュルトの戦闘能力を下げるために決められたのでしょうけども、それが今回は、優勝させたいアリスターの足枷になってしまったという皮肉。K-1らしいや。

しかも、レフェリーがよりによって豊永稔。あの馬鹿が正義感丸出しで厳しく取り締まるもんだから、アリスターはかなり調子が狂ったよ。第1ラウンドはやばかった。持ち直してくれて助かったけど、あれでアリスターが負けていたら、豊永はクビだったよ。

準決勝のサキ戦は楽勝だった。ギタ戦で4ラウンド戦ったサキは、試合前から戦える状態ではなかっただろう。肘を負傷させてと言うか、肘の負傷を悪化させてのアリスターTKO勝利。

決勝の相手、アーツも同様。シュルト戦で灰になっていた。序盤にパンチラッシュを受けてへたり込んだアーツにファイティングポーズを取る力は残されていなかった。

そして遂に、“K-1の外敵”がGP初制覇を成し遂げたのだ。

しかし、何だかイマイチなのだ。

それはやはり、前述したように、ルール改悪によってアリスターがいかにも窮屈そうに戦う姿が観客側にもストレスを与えていたことと、そして何より、アリスターと戦ったサキとアーツが、試合前からほぼ戦闘不能状態で、試合としてほとんど成り立たなかったことから来る物足りなさが原因だろう。

8人のスタア選手が一夜で覇権争いをするという面白みがあるワンナイトトーナメントだが、今回は負の側面が目立ってしまった感がある。

とは言えど、よいこのK-1ファンたちが“まぐれ勝ちしてるだけだもん、絶対に認めないよ!”なんて言ってた時期からK-1でのアリスターを評価していた私としては、喜ばしい結果であるのは間違いない。

さて、アリスター関連以外の試合については明日にでも書くとして、よいこのK-1ファンたちがどんな後出しジャンケン観戦記を書いてるのか、のぞき見でもしてみますかね?(笑)



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