16日に放送された『ガキの使いやあらへんで』のTKJ選手権をご覧になっただろうか?私は番組中に発生したまさかのシーンに驚いた。

まずTKJ選手権とは何かを説明する。

TKJとは「叩いてかぶってジャンケンポン」の略称で、ジャンケンで勝った方が棒をつかんで相手の頭を叩けば勝利。負けた方がヘルメットを被って防御すればゲーム継続となる。そんなTKJで芸人たちが競い合うのがTKJ選手権だ。ちなみにTKJの創始者は桂三枝とされている。

今回の選手権にはダウンタウンの2人を含む16人のお笑い芸人がエントリーしたのだが、1回戦で今なお人気絶頂のオードリー春日が登場。サバンナ八木と対戦した。

この両者の人気度の差を考えれば、間違いなく春日が勝ち残ることになるだろうと予想した。

ところが何をトチ狂ったか、八木が春日を破ってしまった。これにはテレビの前の視聴者も、ひな壇の芸人たちも、番組制作者も口あんぐりだったはずだ。何と言うKYな八木。お前が勝ち残って誰が喜ぶ?

審判を務めたラビット関根はさすがに空気を読んでいた。この対戦で、最初にジャンケンに勝利した八木が棒で春日の後頭部を叩き、勝負あったかと思えたが、審判の関根自らがビデオ判定を要求。八木の攻撃は後頭部ではなく脊椎に当たっているため無効との裁定を下し、ゲームを継続させた。

結局は、再びジャンケンに勝利した八木が、今度こそはと有無を言わさぬ一撃を加え勝利してしまったが、人気者春日の露出時間を延ばすことには十分貢献した関根の采配だった。

この関根の空気の読み具合は、まるでスタア魔裟斗を何が何でも優勝させようとする主催者の意を汲むK-1審判団のようであった。

思いもかけないところでK-1テイストを味わうことが出来た日曜深夜は、少し暑くて寝苦しかった。