前回のエントリーで「今年の格闘技は地味に面白そうな大会が多い」と書いたが、本日開催されるシュートボクシングのセミファイナルも、地味だが涎が垂れそうなくらいに楽しみなカード。

宍戸大樹vs.鈴木悟

このカードから面白みを感じられない人ってのは不幸だなと思う。多分K-1やPRIDE以降に格闘技を見るようになった人だと思うが。

その人達ってのは格闘技ばかりではなく、他のスポーツも同様の見方をしてるような気がする。

例えばサッカーで言えば、ワールドカップやプレミアリーグ、セリエA等は喜々として観戦するが、J2は一切見ない、みたいな。

話を元に戻して・・・

宍戸と鈴木の試合の何が面白いって、まず、お互いに交わるはずのない格闘技人生を歩んできた者同士が拳を交えること。

世の中のほとんど誰にも知られていないシュートボクシングと言う日陰の世界で戦ってきた宍戸。

一方の鈴木は格闘技の王道とも言えるボクシングの元日本王者。

そんな両者の内面をのぞき見るだけでも興味深い。今回の対戦は、当然蹴りを使えるルールが採用されるわけだから、宍戸が有利なのは間違いない。

それは鈴木自身も自覚している。が、しかし、鈴木の本心は、宍戸を格下扱いしている。

「宍戸はシュートボクシングのトップ選手らしいが、そんなマイナー競技なんてボクシングと比べたら、、、」

「宍戸も自分と同じくK-1のミドル級で失敗した口だが、その小さな体でミドル級は無謀。ボクシングだったらせいぜいライト級だ」

「本格的なミドル級の体格である自分が負けるはずがない。小賢しいローキックにだけ気をつければ」

果たして結果はどうなるか?

大方の予想は、宍戸がローキックを有効に使っての勝利かもしれないが、そう簡単にはいかないと思う。

宍戸のアドバンテージは、ルールに慣れていること、ホームリングであること。一方の鈴木は、圧倒的なパンチ力とリーチ差だが、、、

宍戸の蹴りの間合いは、圧倒的有利なリーチ差を誇る鈴木にとってはパンチが届く間合いでもあるのだ。

私は意外と鈴木が勝つんじゃないかと、期待を込めて予想します。

数年前にカードが組まれながらも流れてしまった緒形健一と大東旭の一戦が形を変えて実現したような宍戸vs.鈴木。

尻切れ御免。