○キス魔(判定)ムベ×
予想どおりのダラダラした展開に終始しました。予想外だったのは、ムベが殴られなかったこと。タコ殴りされてから脅威の粘りを見せるのがムベの売りですが、中尾のスタミナではパンチのラッシュをかけることすら不可能でした。

何とも緊張感の足りない試合でしたが、それはお互いに出すべき攻撃を出していなかったからではないか?例えば、中尾のタックルに膝を合わせようともしないムベ。あるいはがぶっても膝が単発でしか出ない中尾。

あとは、毎度のことながら相手のパンチを嫌がって背を向けて逃げる中尾。見ていてイライラする。

こんなカードをオープニングマッチに持って来てさ、カード編成に問題がありますよ。



○日沖(判定)金原×
金原が優勝したのを知ってしまっての観戦になりましたが、第1ラウンドに日沖がマウントを取ってからの猛攻を見ていると、これで金原はどうやって逆転したのか?って。考えられない。

インターバル中の両者の表情は、第1ラウンドの優劣とは正反対。戦うことが嬉しくて仕方がないといったような感じで目をキラキラと輝かせている金原と、思いつめているかのような日沖の表情。

ところが第2ラウンドの開始早々に日沖がグラウンドで上になる展開。ここからどうやって逆転したって言うの!?

と思った第2ラウンド中盤、ガードポジションからの金原の蹴り上げがヒットしたのか?日沖がにわかにぐらつきました。鼻血も出ている様子。

そして迎えた第3ラウンド。金原が勝つには一本かKOしかないだろう。どうやって勝ったんだ、金原!?(結果を知ってて見るのも乙なものだな(笑)STARWARSエピソード3を見ているような感じ)

、、、と、あれれ、判定でしたか。判定だったら日沖じゃない?、、、と思ったら、そのとおり日沖の勝利。そうか、日沖は負傷して決勝を棄権したのか!



○小見川(判定)サンドロ×
ネオ柔道。十年前だったら小見川も私とスタンドのスパーをやったんだろうな。マッハ選手に連れられてTOPSに来てな。

で、こんなに速くて、伸びがあって、強くて、相手の気持ちをへし折るようなジャブを打つアマチュアの存在に驚いたことだろう。あとは、崩れた体勢からも強打できることの重要性を学んだことだろう。

サンドロは小見川に脇を差されながらも再三テイクダウンを防いだところが凄かったが、最後の最後に上になられたのが痛かった。



○ホーンバックル(KO ※ハイキック)郷野×
郷野の入場には期待した分だけガッカリ。リングに上がってからもなかなか音楽が鳴り止まなかった十数秒間は、見ているこちらが恥ずかしかった。「郷ーーーー野、聡寛です!」もイマイチ。

展望では、ホーンバックルは郷野の引き立て役になってくれれば良いと書きましたが、この塩入場を見せられた後は、郷野がホーンバックルに潰されてしまえ!と思うようになりました。

ホーンバックルはかなり大型の選手。郷野と喧嘩四つで向き合っているところを見ていると、左ミドルを多用すれば有利に試合を進められるんじゃないかと思えました。

第3ラウンド、このまま判定かと思われましたが、ホーンバックルのハイキックがこれ以上ないくらいにクリティカルヒット!!私は思わず「やったーーー!」と叫んでしまい、娘に「騒ぐな!」と怒られました。

入場で白けさせた分、最後の最後で帳尻合わせした郷野。さすがプロフェッショナル。



(休憩明けの挨拶)
石井に「戦いたい相手は泉先輩・・・ではありません」と出汁にされて黙っている泉のバカ。その場で襲撃しろ!(笑)

とりあえず石井のデビュー戦の相手は吉田なんでしょう。戦極は柔道家が多くてキャラが被り過ぎなんで、ここで吉田には淘汰されて消えて欲しい。主催者も、吉田自身も、そんな引き際の青写真を描いているんじゃない?

瀧本も含めた4人の柔道五輪メダリストがリング上に揃い踏みしましたが、それをJTT(柔道トップチーム)と言うユニットとして紹介されたときに見せた石井の薄ら笑いが最高に良かった。泉なんかといっしょにするなって!ねぇ、気分悪いわ。金に釣られてプロデビューした泉といっしょにするな!志が違う。泉なんて戦闘竜かキス魔あたりと試合やらせるのが丁度良いレベル。

続いて内藤が挨拶。「スポーツライクなのが一番。プロレスのような煽りは不要」みたいな馬鹿を語るようなやつは、なぜ内藤のような小男でも国民的英雄になれたのかをよぅく考えて欲しいものだ。考えても分からないくらいに馬鹿だから、格闘技を野球やサッカーと並列するようなことを平気で語るのでしょうけど。



○イワノフ(判定)藤田×
藤田の茶色い髭。セコンドには相変わらずマルコ・ファスの姿が!今なお“路上の王”に師事してるのか。大丈夫なの?

藤田がパンチの打ち合いに挑むとハラハラする。そして案の定、ダウン!体型的に言っても藤田のボクシングの下手さはどうしようもないことなんで、問題はダウンしてからのリカバリですが、今回はダメージが小さかったこともあり、窮地を脱することができました。

しかしながら、第2ラウンド中盤からは両者ともガス欠。キス魔と同じレベル。戦極のヘビー級、先が思いやられます。つーか、日本人は石井の一人勝ちになるでしょう。

イワノフも、ヒョードルに勝ったことがピックアップされましたが、あくまでサンボの試合ですからね。最初からこんなもんだと思ってました。これは皆さんも同様だったのでは?

「ヒョードルに勝った=最強」みたいな方程式が頭に出来上がってしまうのは、K-1やPRIDE以降に格闘技を見るようになったくせに玄人面するファンの特性ですからね。

試合結果は判定でイワノフ。これも塩っぱい。そして、こんな勝利でもはしゃいでしまうイワノフはアマチュア。

面白かったのは石井の解説。デビュー前だと言うのに、上から目線で語ってるのが最高でした。いや、戦極に限らず、上から目線で語りたくなるようなプロ選手って少なくないですよ。特にK-1。



○三崎(一本 ※フロントチョーク)中村×
中村の和風入場テーマは何とかならないの?いつも思うけど、美空ひばりの霊が現れて大暴れされそうな勢いのメロディ。正直、止めてほしい。

一方の三崎は純朴な青年風味の表情で登場。なんだかアイスリボンの選手みたいにピュアな瞳だぞ!

試合は思いがけない展開。2度目の金的攻撃を受けた後の三崎のステップは新たな攻撃スタイルなのかと思いましたがw、その直後に右ストレートがクリーンヒット。それからフロントチョークに移行したのはどうかな?と思いましたが、それは素人判断でした。そのまま意識を失った中村。三崎勝利!!

しかし、マイクを握ることなく退場した三崎。物足りない気もするが、正解かな?



○金原(判定)小見川×
武蔵村山系音頭で入場するならば、金原よ!志村けんを伴うくらいの大物に成り上がって見せろ!!!

格闘技って面白いよな。柔道でオリンピックの一歩手前まで行った小見川に、電話帳で道場を探して格闘技を始めた金原が勝利する。

私は金原の強さのポイントは、第1ラウンドにバックを取り続けた執拗さじゃないかなと思いました。どうでもいいや、そんなことw

金原といっしょに練習したら楽しそうだな、とは思う。楽しいのが一番。少しばかり結果を出して天狗になるような馬鹿がいるようなジムは最悪。



○廣田(TKO)北岡×
序盤の攻撃を凌がれた北岡に残された手は、馬鹿正直なタックルのみ。

レフェリーが試合を止める直前にホイッスルの音色が聞こえたような気がしましたが、私の空耳でしょうか?

5分5ラウンドは面白い。K-1も(全試合とは言わないが)5ラウンド制に戻し、本物の戦いが見れる機会を増やして欲しい。