正直、格闘技が面白くない。

とりわけ、私が昔から好きだったはずの立ち技が面白くない(総合は石井慧『戦極』電撃参戦でまた盛り上がるでしょう)。

31日に『R.I.S.E.55』が開催されたようですが、その結果を見ても気持ちが高ぶらない。

龍二が白須に勝った?それで?

海戸淳が負けた?海戸と言えば新空手の試合でテコンドー風味の戦い方をしていた頃が懐かしいなぁ・・・

CRAZY884が大差の判定で負けた?884も刺激のないファイターになっちまったなぁ。

"戦うドクター"池井と"戦う電通マン"大渡がそろって判定勝利?勝手に盛り上がってろ。そんなリング外の顔なんてどーでもいい。

自分と等身大の存在だと勝手に認識している国内レベルのファイターらの動向を、かつての私は興味津々で追いかけていたものだが、今では「どうせ世界じゃ通用しないんだろ」と、白けるばかり。

それは、やる側の自分というアイデンティティが今ではほぼ消え失せ、完全に観る側の立場になっているからかもしれない。そんな気がする38歳の入梅。

そんな折、やっと刺激的なニュースが飛び込んできた。

武田幸三「ケジメつけたい」近い将来の引退を名言

全盛期の武田は、私如きではとても等身大の存在などとは口に出来ない次元の存在だったが、その当時の半分の実力も無くなっているであろうにノコノコとK-1の大舞台に上がっては負け続ける武田を私は忌み嫌った。

昨年大晦日の"大惨劇"以降もキックの試合を何試合かこなしていたようだが、私は全く無関心だった。

しかし、引退ロードを歩むと言うならば話は別。極めて興味深い。

武田は引退に向けてどのような青写真を描いているのか?武田の言う「ケジメ」とは何か?

ここまで堕ちたならば、とことん険しい引退ロードを歩いてもらいたいと私は思う。

人気商売でありプロスポーツでもあるK-1にとって、そのステータスの浮き沈みが生命線であるから、総合格闘家・川尻達也との他流試合に惨敗した事実はキリストが背負う十字架のように重いものなのだ。

武田があと何試合やって引退するのかわからないが、とにかくぬるい試合はやってくれるな。武田がその重い十字架を背中から降ろすことを全ての立ち技ファンが認めてくれるような、厳し過ぎる程の茨の道を歩んでもらいたい。