3月のK-1横浜大会で、いきなりK-1とMMAの“頂上対決”が組まれました。

K-1側は昨年のGPで2度目の優勝を飾ったレミー・ボンヤスキー。シュルト抜きで考えれば(こう仮定するのも変な話ですが・・)、現時点でのK-1最強はボンヤスキーで異論はないでしょう。

MMAを代表する形のオーフレイムは、大晦日にK-1の3馬鹿を下した中での筆頭格。“究極のアホ”武蔵や“ブロークンサンセット”武田幸三ではなく、K-1のエース級であるバダ・ハリを完全KOしたアリスターをMMA側の筆頭格に推すことには異論を挟む余地は無いはずです。

果たしてこの頂上決戦はどのような展開になるでしょうか?

個人的には、ここでK-1王者が敗退したら洒落にならないという思いがありますので、是非ともボンヤスキーに勝利してもらいたいところです。もしボンヤスキーが負けたら、K-1の日本市場はますます縮小してしまうでしょう。もしかすると数年後のK-1GP決勝大会はディファ有明で開催されるなんて事態に陥るかもしれません(笑)

※もしかしてK-1GP決勝大会@ディファ有明については、念のため文末に(笑)と入れておきました。洒落もわからない人が、ディファ有明に行ったこともないくせに「そんなとこでGPなんてふざけんな!」なんて怒り出しそうだから。でも、ディファ有明で観戦したことがある方ならば、K-1GPがあの雰囲気の中で開催されることを想像しただけで思わず吹き出してしまうかもしれません。狭い駐車場に大型バスがカッチンカッチンとウインカーを上げながら進入して来て、そこからバダ・ハリやバンナら外国人K-1ファイターたちがぞろぞろ降りてくる。それを取り囲んで熱狂する観衆。K-1ファンにとってはこれほどありがたい会場はないかもしれませんね!

話が逸れました。ボンヤスキーとアリスターとの一戦の展望に話を戻します。

アリスターのK-1マッチについてはデータが少ないので、ボンヤスキーのこれまでの戦績、特に大型でパンチ主体の選手相手にどんな試合を行ってきたかを分析(笑)してみたいと思います。

まずは曙戦です・・・ってのはジョークです。曙との試合が参考になるわけがありません。幼少期を北欧で過ごしたもので、このような粋なジョークをついつい口にしてしまう私をお許しください。すみゃんせん。

とにかく上手くて速くて強くてクレバーなイメージしかないボンヤスキーですが、意外と苦戦した相手がフランソワ・ボタです。

ボタの圧力に終始押され気味のボンヤスキーでしたが、帳尻合わせのようなハイキックだか膝蹴りだかでダウンを奪って判定勝ちしたような?薄氷の勝利を収めた感は否めません。

こうして顧みると(ボタ戦だけじゃんw)、自分と同等かそれ以下の体格の選手相手であれば、技術とスピードで圧倒できるボンヤスキーですが、パンチで圧力をかけてくる相手は苦手かも?

そして、これまでの戦績以上に不安な要素があります。それは、K-1の3月横浜大会は波乱が起きる大会であるというジンクスです。07年には沢屋敷がバンナから2度のダウンを奪って勝利するというビッグアップセットや、藤本悲願の武蔵越え(ハイキックでKO)など、08年には若手の前田慶次郎がマイティー・モーに勝利するなど、想定外の試合結果になることが多いのです(それほどでもない?)。

プロ野球の横浜ベイスターズが開幕ダッシュして首位を独走するように、もしかしたらアリスターがK-1王者を下すような“春の珍事”が起きるかも?

普通に考えればボンヤスキーが勝つとは思うのですが、K-1のリングに潜む魔物が春の陽気に誘われて、ひょっこり現れるかもしれません。