先のK-1MAXで、優勝候補筆頭だった小比類巻がK-1デビュー2戦目のアンディ・オロゴンに負けた件について、「素人に負けるとは情けない」という論調をよく目にします。

果たしてアンディ・オロゴンを素人呼ばわりして差し支えないのでしょうか?

私は、キックボクシングの3回戦レベルを凌駕する能力を兼ね備えていると感じました。本戦終盤に放ったキックの切れ、延長戦も戦い抜けるスタミナ、そして何よりも国内トップと言われている相手に対しても臆することがない精神力の強さは、どう見ても素人離れしています。高い身体能力に加えて相当な練習量の賜物と言えるでしょう。

プロとして活動している3回戦のキックボクサーで、アンディ以上のパフォーマンスを発揮できる人が何人いるでしょうか?この問いに自信を持って挙手できる人はまずいないでしょう。

アンディを素人と言うならば、世の3回戦のキックボクサーたちは何なんでしょうか?素人以下なのでしょうか?そんなわけはないですね。ゆえにアンディを素人呼ばわりするのは大間違いです。

と言っても負けたコヒを擁護しているわけではありませんことを念のために申し添えておきます(ブログランキングが上位になったことで小中学生にも読まれてるようなので、いちいち注釈しておきますw)。

それと、一口に3回戦のキックボクサーと言ってもピンきりなのは言うまでもありません。くしくも先日の私のコメント「格闘技はプロもアマも大した違いはない」に対して、元日本ランカーの土浦出身さんより、それは無いだろうというコメントを頂戴しました。

たしかに私が言葉足らずで、誤解を招きました。ここで私が言ったプロとは、思い出デビューをしただけとか、ファイトマネーももらわずに自己満足だけで前座のリングに上がって塩試合をしている、向上心の無い“一応プロ”の人たちのことです。

プロとは、観客に感動を与えられる存在でなければなりません。その点でアンディはまぎれもなくプロフェッショナルなファイターだったと言えるでしょう。