私が言うまでもなく、私のような阿呆がいちいちブログの記事にするまでもなく、今年の甲子園は面白かった。

スターは何と言っても早稲田実業のエース・斉藤。決勝戦の24イニングを含むほぼ全ての試合を一人で投げ抜いた姿と、その偉業に似合わぬ清々とした表情を見るにつけ、どう育てればこんな子どもになってくれるのかと思った人間は私だけではあるまい。

一方、決勝で敗れた駒大苫小牧の田中も興味深いキャラ。前述のとおり斉藤がほぼ一人で投げ抜いたのとは対照的に、序盤はベンチに温存され、先発投手がピンチになるとおっとり刀でマウンドに現れる姿はヒール的な凄みを発散していた。

ベビーフェイスとヒール。田中の存在があったからこそ斉藤は余計に光り輝いたといえるだろう。真夏の甲子園でとんでもなく素晴らしいプロレスを観ることができた。